世界代表司教会議(シノドス)第11回通常総会開会

世界代表司教会議(シノドス)第11回通常総会が、10月2日(日)から23日(日)まで開催されます。総会は10月2日午前9時30分(日本時間午後4時30分)からサンピエトロ大聖堂で行われた、教皇ベネディクト十六世司式の開会 […]

世界代表司教会議(シノドス)第11回通常総会が、10月2日(日)から23日(日)まで開催されます。総会は10月2日午前9時30分(日本時間午後4時30分)からサンピエトロ大聖堂で行われた、教皇ベネディクト十六世司式の開会ミサをもって始まりました。
世界代表司教会議開催に先立って、シノドス事務総局のニコラ・エテロヴィッチ事務総長は、10月1日、今回のシノドスについて、次の発表を行いました。


世界代表司教会議第11回通常総会が10月2日(日)から始まります。総会のテーマは「聖体(エウカリスチア)-教会生活と宣教の源泉と頂点」です。世界代表司教会議はミサで始まります。ミサは教皇ベネディクト十六世が司式し、350名のシノドス参加司教と他のシノドス総会参加者が共同司式します。聖体をテーマとするシノドスが感謝の祭儀をもって開始するのは意義深いことです。シノドス参加司教は、カトリック教会の司教職の中から選ばれました。それゆえシノドス参加司教は、全世界の神の民から選ばれた人々です。このシノドス参加司教たちは、開会ミサを行うことを通じて、天におられる父である神をたたえ、聖霊の恵みと、主イエス・キリストのたまものを祈り求めます。復活した主は、ご自分の民のただ中に、とりわけ聖体の秘跡のうちにおられるからです。このような信仰と希望と聖体に生かされた愛のうちに、シノドスは進められます。

世界代表司教会議第11回総会は、世界代表司教会議設置40周年を記念して開催されます。世界代表司教会議は、1965年9月15日、神のしもべ、パウロ六世の自発教令『アポストリカ・ソリチトゥード』によって定められました。したがって、今回の世界代表司教会議の中で、この重要な教会の出来事を記念する分団会が行われることは、当然です。第2バチカン公会議の実り豊かな成果の一つである世界代表司教会議は、過去40年の間に、司教の団体性を行使し、教会の交わりを深めるための、適切な手段となってきました。

世界代表司教会議の性格と目的は、使徒的書簡『アポストリカ・ソリチトゥード』に明確に示されています。その後、同書簡で述べられた性格は、教会法の342-348条に明文化されました。世界代表司教会議の目的は、司教どうしの互いの交わりと、ローマ司教である教皇との交わりのきずなを強めることです。次のことを言い添えてもよいと思います。すなわち、これに加えて、世界代表司教会議のもう一つの目的は、公会議とともに、ローマ教皇が、教会規律を守り、強めるために、信仰とおきてを守り、強化するのを助けることです。さらに、世界代表司教会議の任務は、世界の教会活動に関する諸問題を研究し、教会の宣教活動に特別な関心を払うことでもあります。

世界代表司教会議は、40年前の設置以来、信者の共同体の生活にとって決定的に重大な問題に関して、カトリック教会が世界代表司教会議で議論する姿勢を深めてきました。こうした重大な問題のほとんどが、個々の世界代表司教会議総会のテーマとして取り上げられてきたからです。こうした検討において、世界代表司教会議事務総局の通常・臨時・特別評議会は、司教団のかしらであり、世界代表司教会議の議長でもある教皇との密接なつながりのうちに、多くの準備会議やシノドス後の実施のための会議を開催することによって、特別な機能を果たしてきました。団体的性格に基づく、こうした司教会議の特別な性格は、20の総会を通じて示されてきました。このうち通常総会は10回、臨時総会は2回、特別総会は8回開催されました。第11回通常総会の開催により、世界代表司教会議総会の開催数は21回になります。これは、過去40年に世界代表司教会議が19か月に1回開催されたことを意味します。

今回の世界代表司教会議に関するデータ

今回の世界代表司教会議には、118か国から256名のシノドス参加司教が出席します。これはシノドス総会参加者数として過去最高の人数です。たとえば、2001年の世界代表司教会議に出席したシノドス参加司教は247名でした。
256名のシノドス参加司教のうち、177名は司教協議会から選出された司教、39名は職務上の出席、40名は教皇の任命による出席です。また、枢機卿は55名、総大司教8名、大司教82名、司教123名、司教協議会会長36名、修道者12名です。
シノドス参加司教はすべての大陸から参加しています。内訳は、アフリカから50名、アメリカから59名、アジアから44名、ヨーロッパから95名、オセアニアから8名です。
五大陸から32名の専門家、27名のオブザーバーが参加します。シノドスの議事進行のために大きな貢献をするのは、アシスタントと6か国語の通訳です。通訳はラテン語、イタリア語、フランス語、スペイン語、英語とドイツ語で行われます。
12のカトリック教会以外の教会・教会共同体の代表者がシノドスに招待されました。そのうち10の教会・教会共同体が代表派遣を表明しています。カトリック教会以外の代表は会議に参加し、発言できますが、投票権はありません。投票権は256名のシノドス参加司教のみに与えられています。

今回のシノドスに新しく導入された点

今回の総会では、23の全体会と7の分団会が予定されています。
教皇ベネディクト十六世は、シノドスの進行のためのいくつかの新しいやり方を導入することを進んで承認しました。それは、シノドスの会議が、より活発で、積極的な参加を促し、したがって団体的なものとなることを目指しています。
シノドスの会期が4週間でなく3週間となり、参加者数が多いことを考慮して、シノドス参加司教の発表は8分から6分に短縮され、作業グループによる分団会の数も少なくしなければなりませんでした。
シノドス参加司教の発表は、「討議要綱」の4つの部分に従って行うよう求められます。この指示は『世界代表司教会議規定』にすでに示されているものですが、検討作業に集中しやすくすることを目的としています。この検討作業のために、毎日、全体会の終わりに、午後6時から7時まで、シノドス会議場において、自由討論の特別な時間が設けられます。
会議への積極的な参加を促すために、シノドス参加司教は8名のメッセージ起草委員会の委員を選びます。メッセージは、全体会で承認された後、会議の終わりに発表されます。このほかに4名の委員を教皇が任命します。
事務的な理由で、それほど重要でない議案の議決のために、電子投票が「試験的に」行われます。
シノドス会議場も改良されました。特に照明、空調、ビデオ投影装置が改良されています。
これらの方法上の改善は、世界代表司教会議の歴史上、画期的なものです。実際、過去40年間、シノドスの議事進行の方法にはさまざまな改善が行われてきました。それは、司教の団体性を深め、教皇が、普遍教会の善益に奉仕する、ペトロの首位者としての役割を果たす上で、有効な助言を与えるためでした。
今回の世界代表司教会議は、何百万の信者が熱心な祈りをもって敬虔に参加する中で行われる点で、かつてないものだと思われます。信者たちは、聖体の年の中で、感謝の祭儀の中ですでに出会った主をあらためて見出す恵みを、主に祈り求めています。感謝の祭儀は、主イエスの受難と死と復活の記念であり、主のいけにえの再現であり、個人として、また共同体として、終わりの日のいけにえの小羊のうたげにあずかることです。こうした敬虔な期待と参加に基づいて、わたしたちは、教会がともにささげる祈りを三位一体の神が受け入れてくださることを希望できます。また、シノドス参加司教たちは、福音を告げ知らせるための新たな刺激を与えてくれることでしょう。福音は、現代人にとってもよい知らせです。そして、新しい福音宣教は、聖体の神秘を中心として行われます。なぜなら、聖体の神秘は、信仰、希望、愛の生活を復活させてくれるからです。こうして、聖霊の導きに促された信者は、愛の創造性を、人間の福利向上のための多くの活動へと適切なかたちで具体化していくことができるのです。

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