教皇ベネディクト十六世の2011年8月21日の「お告げの祈り」のことば WYD(ワールドユースデー)マドリード大会を終えて

教皇ベネディクト十六世は2011年8月21日(日)午前9時30分から、スペイン・マドリードのクアトロ・ビエントス空港でささげた、第26回WYD(ワールドユースデー)マドリード大会閉会ミサの終わりに、約150万人の青年とと […]


教皇ベネディクト十六世は2011年8月21日(日)午前9時30分から、スペイン・マドリードのクアトロ・ビエントス空港でささげた、第26回WYD(ワールドユースデー)マドリード大会閉会ミサの終わりに、約150万人の青年とともに「お告げの祈り」を行いました。以下は、祈りの前に教皇が述べたことばの全文の翻訳です(原文スペイン語)。このことばの中で、教皇は、次回第28回WYD(ワールドユースデー)世界大会を2013年、ブラジルのリオデジャネイロで開催することを正式に発表しました。


 親愛なる友人の皆様。

 皆様はこれから自分の住んでいるところに帰って行かれます。皆様の友人は、この高貴な町で教皇と世界中から来た多くの若者と過ごして、皆様がどう変わったかを知りたいと思うことでしょう。皆様は彼らに何を話されるでしょうか。皆様にお願いします。彼らにキリスト教的生活を大胆にあかししてください。そうすれば、皆様は新しいキリスト信者を生み出し、他の人々の心の中で教会が力強く成長する助けとなることができます。
 この数日間、皆様の帰りを待つ若者たちに何度思いを致したことでしょうか。とくに不遇の人、皆様のご家族、皆様が属するキリスト教共同体に、心からよろしくお伝えください。
 今日、これほど大勢お集まりくださった司教と司祭の皆様にも感謝申し上げます。皆様に心から御礼申し上げるとともに、皆様を励ましたいと思います。熱意と献身をもって青少年司牧を果たし続けてください。
 ( フアン・デル・リオ・マルティン)軍事大司教に心からごあいさつ申し上げます。また、スペイン空軍創立100周年にあたって、このクアトロ・ビエントス基地の使用を寛大にお許しくださった、スペイン空軍に深く感謝申し上げます。スペイン空軍の兵士の皆様とそのご家族をロレートの聖母のご保護にゆだねます。
 このことに関連して、昨日(8月20日)は多くの死者とけが人を生じたバラハス空港の大事故から3年目であることを思い起こします。この不幸な事故に遭われたすべての人と、犠牲者のご家族に霊的に寄り添いながら、心からごあいさつ申し上げます。そして、犠牲者の魂を神のあわれみにゆだねます。
 ここでわたしは、次回WYD(ワールドユースデー)世界大会を2013年にリオデジャネイロで開催することを発表できることをうれしく思います。今から主に願いたいと思います。どうか大会主催者を助けてください。世界中から同地を訪れる若者の旅の労苦が和らげられ、彼らがこのブラジルの美しい町で教皇と再会することができますように。
 親愛なる友人の皆様。お別れをいう前に、そしてスペインの若者がWYD(ワールドユースデー)の十字架をブラジルの若者に手渡すにあたり、わたしはペトロの後継者としてここにいる皆様に次の使命をゆだねます。イエス・キリストの知識と愛を全世界に知らせてください。キリストは、皆様が21世紀の使徒となり、ご自身の喜びの使者となることを望んでおられます。キリストを悲しませないでください。ありがとうございます。(以上スペイン語)
 (フランス語で)親愛なるフランス語を話す若者の皆様。今日キリストは皆様に願います。キリストに根ざし、キリストという岩の上に皆様の人生を築いてください。キリストは皆様を、恐れを知らず、勇気をもち、真実で信頼の置ける証人として派遣します。カトリック信者であることを恐れないでください。周りの人々に、単純で真実なしかたであかしすることを恐れないでください。教会が皆様と皆様の若さのうちに喜びに満ちた福音の宣教者を見いだすことができますように。
 (英語で)今日ここにおられる英語を話す皆様にごあいさつ申し上げます。故郷に帰られるとき、この忘れがたい日々の中で体験した、キリストの愛についてのよい知らせを持ち帰ってください。キリストに目を向け、福音についての知識を深め、豊かな実りをもたらしてください。またお会いする日まで、神が皆様を祝福してくださいますように。
 (ドイツ語で)親愛なる友人の皆様。信仰は理論ではありません。信じるとは、イエスと個人的にかかわり、他の人々との交わりと教会の交わりのうちにイエスとの友愛を生きることです。全生涯をキリストにゆだねてください。いのちの泉である神に至ることができるように、皆様の友人を助けてください。主が皆様をキリストの愛の喜びに満ちた証人としてくださいますように。
 (イタリア語で)親愛なるイタリア語を話す若者の皆様。わたしたちが祝った聖体は、わたしたちのただ中に生きて現存する復活したキリストです。キリストによって、皆様の生活は、堅固な信仰のうちに、神に根ざし、神の上に築かれます。この確信をもって、マドリードを旅発ち、皆様が見たこと、聞いたことをすべての人に告げ知らせてください。喜びをもって主の招きにこたえ、主に従い、いつも主に結ばれていてください。そうすれば、皆様は豊かな実を結ぶことでしょう。
 (ポルトガル語で)親愛なるポルトガル語を話す若者と友人の皆様。皆様はイエス・キリストと出会いました。皆様は相対主義的な文化をもった社会の潮流に逆らって生きなければなりません。相対主義は真理を求めることも、つかむことも望まないからです。しかし、大きな問題とチャンスをもった、歴史のこの時の中で、主は皆様を遣わします。それは、皆様の信仰を通してイエス・キリストの福音が地上に鳴り響き続けるためです。2年後、ブラジル・リオデジャネイロでの次回WYD(ワールドユースデー)でまたお目にかかれることを楽しみにしています。それまで互いに祈り合いましょう。キリストに根ざし、キリストの上に築かれた者として、いのちをもたらす喜びをあかししながら。親愛なる若者の皆様。またお会いしましょう。神が皆様を祝福してくださいますように。
 (ポーランド語で)親愛なるポーランドの若者の皆様。信仰を強め、キリストに根ざしてください。この数日間に神から与えられた恵みが豊かな実りを生み出しますように。福音のメッセージを人々にもたらしてください。皆様の祈りと模範によって、ヨーロッパが自らのキリスト教的起源を見いだすための助けとなってください。

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