ロゴス点字図書館 第13回「ロゴスの文化教室」で講演会『高山右近の霊性』

ロゴス点字図書館(東京・江東区)では、「ロゴスの文化教室」で溝部脩名誉司教による講演会『高山右近の霊性』を6月7日(土)四谷のニコラ・バレ修道院で開催した。

主催者からの報告
溝部脩 前高松司教、右近を語る
 6月7日東京・四谷のニコラ・バレ修道院で行われた「ロゴスの文化教室」で、溝部脩前高松司教は「高山右近の霊性について」をテーマにして、たっぷり語った。雨の中集まった120名の人々は、右近の列福が近そうなこと、ローマ教皇が来日しそうなこともあり、大きな希望を持って話しに聞き入った。
 溝部師は、織田信長の弟・有楽齋が右近について「清濁合わせることができない性格」と批判したことをとらえ、逆に言えば「一本筋を通すのが彼の真骨頂」と見る。信長、秀吉、家康に仕え、不当な圧力にもひるまず、危機に陥れば人間の判断ではなく、「神はどう見ているか」を仰ぐ姿勢を貫いた右近に、信仰の深さを示す。1587年7月の秀吉の伴天連追放令以降、右近は1614年の国外追放に向けて「いま、降りていく人」の流浪の旅に出るが、多くのエピソードを交えながら「神の光を見失わずその信念を貫いた」と溝部師は語り終えた。溝部師は「これから京都で東チモールの会議がある」と言って、右近の逸話の余韻に酔う人たちをあとに残して、忙しそうに帰途についた。
(文責:高橋秀治ロゴス点字図書館館長)

ロゴス点字図書館 第13回「ロゴスの文化教室」で講演会『高山右近の霊性』
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