フィリピンで政府による“麻薬戦争”がエスカレートし続ける中、ルイス・アントニオ・タグレ枢機卿(マニラ教区)=写真/2015年2月2日・大阪=は、暴力で国を治めることはできないと指摘しました。 麻薬の密売人や使用者と疑われ […]
フィリピンで政府による“麻薬戦争”がエスカレートし続ける中、ルイス・アントニオ・タグレ枢機卿(マニラ教区)=写真/2015年2月2日・大阪=は、暴力で国を治めることはできないと指摘しました。
麻薬の密売人や使用者と疑われた人たちが殺されたとのニュースを日々知ることは、「苦痛であり恐怖」ですと、タグレ枢機卿は声明の中で述べています。この声明は、マニラ教区が9月8日(金/「聖マリアの誕生」の祝日)に発表しました。
「私たちは生命の破壊が当たり前になるのを認めることはできません。私たちは殺人によって国家を統治することはできないし、人道的で正しいフィリピンの文化を育てることもできないのです」と同枢機卿は訴えました。
タグレ枢機卿は他の司教らに同調し、同枢機卿が管轄する司牧地域の教会が毎晩8時から5分間、鐘を鳴らし、死者を心にとめ、彼らのために祈るよう呼びかけました。
フィリピンではドゥテルテ大統領が昨年6月の就任以来、麻薬撲滅を目指すとして、容疑者数千人が殺されていると報じられています。フィリピン司教団は繰り返しこの政策を批判しています。