2018年「宣教地召命促進の日」(12月2日)

「宣教地召命促進の日」を迎えて  来る12月2日(12月の第1主日)は教皇庁宣教援助事業・使徒聖ペトロ会が呼びかける「宣教地召命促進の日」です。この日、全世界のカトリック教会は、宣教地における新しい司祭召命、修道者の召命 […]

「宣教地召命促進の日」を迎えて

 来る12月2日(12月の第1主日)は教皇庁宣教援助事業・使徒聖ペトロ会が呼びかける「宣教地召命促進の日」です。この日、全世界のカトリック教会は、宣教地における新しい司祭召命、修道者の召命、並びに必要不可欠な彼らの養成者を思い起こし、ともに祈りをささげます。どうすれば宣教地の召命が増し、教会が豊かに成長するのかを考え、現在、司祭職や奉献生活者を目指して学び続ける神学生や、修練者を支援するために献金を捧げます。

 実は使徒聖ペトロ会の成立と日本の宣教の歴史は、深いつながりをもっています。使徒聖ペトロ会は1889年、フランスのジャンヌ・ビガー(Jeanne Bigard)とその母ステファニー(Stephanie)の協力によって創立されました。ジャンヌは、当時、長崎の使徒座代理区管理者を務めていたパリ外国宣教会のアルフォンス・クザン司教の強い願いを受けて、宣教地である日本の神学校建設のため基金活動を開始しました。

 1865年の信徒発見に立ち会ったプティジャン司教の後継者となったクザン司教は、迫害が続く日本のカトリック教会のために「現地の司祭を育てたい」「宣教地に住む人々の中から福音を宣言し教会を育てる人々を生み出したい」という強い願いをもって、日本の地に神学校を設立することを希望しました。クザン司教の呼びかけに応えたジャンヌとその家族、協力者の貢献はやがて全世界の宣教地における神学生、修道者、養成者のための祈りと献金の活動へと発展していきました。教皇ピオ11世による正式な教皇庁認可は1922年のことです。

 信徒発見から153年が過ぎ、日本の人口におけるカトリック信者の割合は0.34%(約44万人)にとどまっています。わたしたち一人ひとりが、キリストの呼びかけに応えて歩む信仰の喜びを多くの若者に届けましょう。教会全体が1つになって新しい司祭、新しい修道者の召命を生み出していくことができますように祈りと献金をささげたいと思います。

 昨年、「宣教地召命促進の日」に寄せられた献金総額は12,689,612円で、エクアドル、グァテマラ、インド、パキスタン、パラグアイの各国に2,985,143円を送金させていただきました。皆さまのご協力に心より感謝申し上げます。今年も、宣教地で働く司祭・修道者養成のための祈りと献金にご協力いただきますよう、お願いいたします。

2018年10月10日
教皇庁宣教援助事業・宣教地司祭育成会
日本事務担当 門間 直輝

PAGE TOP