「2019年12月26日の死刑執行に対する抗議声明」(日本カトリック正義と平和協議会)

内閣総理大臣 安倍 晋三 様 法務大臣  森 まさこ 様    私たち日本カトリック正義と平和協議会は、2019年12月26日に、福岡拘置所の魏巍(ウェイウェイ)さん(40歳)に死刑が執行され、その尊いいのちが国家の手に […]

内閣総理大臣 安倍 晋三 様
法務大臣  森 まさこ 様

 
 私たち日本カトリック正義と平和協議会は、2019年12月26日に、福岡拘置所の魏巍(ウェイウェイ)さん(40歳)に死刑が執行され、その尊いいのちが国家の手によって奪われたことに対して強く抗議します。

 カトリック教会は昨年、福音の光のもとに「人格の不可侵性と尊厳への攻撃」である死刑は許容できないという教会の教えを改めて確認し、全世界で死刑が廃止されるために取り組むという決意を新たにしました(『カトリック教会のカテキズム』2267番参照)。カトリック教会は、刑罰制度の厳格な適用により、死刑以外の方法で、犯罪の再発を防止し、社会の安全を確保することが可能になってきた今の時代、人間のいのちの尊さという原点に立って、死刑制度はその存在理由をもはや失ったと考えているからです(『いのちへのまなざし【増補新版】』79参照)。

 先月、ローマ教皇として38年ぶりに来日した教皇フランシスコは、死刑に反対するカトリック教会の立場を一貫して訴えています。今回、「すべてのいのちを守るため ~PROTECT ALL LIFE」というテーマを携えて日本を訪れた教皇フランシスコが11月25日に首相官邸で語った、「結局のところ、各国、各民族の文明というものは、その経済力によってではなく、困窮する人にどれだけ心を砕いているか、そして、いのちをはぐくみ豊かにする能力があるかによって測られるものなのです」という言葉を噛みしめながら、私たちは改めて、「すべてのいのちを守る」という、教会に与えられた使命を強く自覚しています。

 いのちの尊さをイエス・キリストから学んだ私たちは、たとえ困難ではあっても、回心とゆるし合い、真の和解へと繋がるための希望を大切に考えています。私たちは教皇フランシスコや全世界のカトリック教会と声を合わせ、また、世界中の善意の人々と思いを一つにしながら、残酷でいつくしみに欠ける刑罰である死刑の廃止と、それに向けた執行の即時停止を強く訴え続けます。

Prot. JP 19-29
2019年12月26日

日本カトリック正義と平和協議会
会長 勝谷太治司教

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