(シノドス)小教区司祭の集い 実施要綱案

PDFダウンロード(165KB) 小教区司祭の集い 実施要綱案 準備のためのヒント  シノドス・グループを実施する間、対話を豊かにし、効果的な意見交換を促進するために、「霊における会話」の方法を採用することをお勧めします […]

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小教区司祭の集い 実施要綱案

準備のためのヒント

 シノドス・グループを実施する間、対話を豊かにし、効果的な意見交換を促進するために、「霊における会話」の方法を採用することをお勧めします。詳細な図解ガイド(数カ国語)は、今回の集いのホームページに掲載されています。

  • グループ構成: 各作業グループには、ファシリテーターと書記を含めることをお勧めします。グループは、ファシリテーターと書記を含めて15人以内で構成するのが理想的です。
  • 大人数グループの運営:15人以上が参加する場合は、複数の作業グループをつくり、全体会で内省点を共有することが有用かもしれません。
  • 集いの時間:「霊における会話」は、90~120分程度を目安にするとよいでしょう。
  • 祈りの重要性:祈りは「霊における会話」の構成要素です。各集いの最初と最後には、十分な祈りの時間が勧められます。また、会話の各段階の間に、内省と内面化を促進するために、2~3分の短い沈黙の間を入れることの重要性にも気づかされます。
  • 体験からの分かち合いと考察:理論や抽象的な概念に頼るのではなく、参加者一人ひとりが司牧者としての個人としての体験から分かち合うように促すことが望ましい。このようなアプローチによって、実際の生活や奉仕職の状況を取り入れた豊かな会話が可能になります。


考察する3テーマ

1. シノドス的教会の顔
小教区と教区/東方諸教会教区の生活におけるシノダリティの体験と理解

 「シノダリティは、キリスト者がキリストとの交わりのうちに、人類全体とともにみ国に向かって歩むこと、と理解できます。その方向性は宣教に向けられており、その実践には、教会生活のさまざまなレベルで集いに集まることが含まれます。互いに耳を傾け、対話し、共同識別し、聖霊のうちに現存するキリストの表現として意見の一致を生み出し、各自の責任にしたがって決定を下すことが含まれているのです」(「まとめ」報告書1, h)。「人々が共同体としてともに歩むことに慣れている……文化的背景の中で、シノドス的な生活のさまざまな表現」(同、1, l)があります。
 小教区司祭としての奉仕職の中で、わたしはどのようなシノドス的教会を体験してきましたか。どのような体験が喜ばしく、どのような体験がそれほどでもなかったのでしょうか。そのような体験を通して、どのようなシノダリティ理解を深めることができたでしょうか。

2. すべての弟子は、すべて宣教者
さまざまなカリスマ、召命、奉仕職の、小教区と教区/東方諸教会教区生活への参加

 「教会は宣教を有している、というよりもむしろ、教会は宣教『である』と断言します。……キリスト教入信の秘跡は、イエスのすべての弟子に教会の宣教の責任を与えます。男女信徒、奉献生活者、叙階された奉仕者も、等しい尊厳を有しています。彼らは異なったカリスマと召命を受け、異なった役割と機能を実践していますが、キリストにおいて一つのからだを形成するために、聖霊によって招かれ、養われています(一コリント 4−31)。彼らは皆、弟子であり、宣教者であって、福音化することの喜びと安らぎを経験する地域共同体の互恵的な活力の中にいます。共同責任の実践はシノダリティにとって不可欠であり、教会のあらゆるレベルにおいて必要なものです。キリスト者一人ひとりがこの世界における一つの宣教です」(「まとめ」報告書8, a-b)。
 小教区司祭としての自らの奉仕職の中で、さまざまなカリスマ、召命、奉仕職の、小教区や教区/東方諸教会教区生活への参加を、どのように体験してきましたか。それらはわたしにどのような洞察や問いをもたらしたでしょう。わたしの地域の状況の中で、小教区共同体が属する地方教会(教区または東方諸教会教区)の生活と宣教に貢献できるような、どのような重要な体験をしてきたでしょうか。これらの体験から何を学びましたか。

3. 絆を紡ぎ、共同体を築く
小教区と教区/東方諸教会教区の生活における宣教・参加団体のための識別のダイナミズム

 「信仰深い神の民の一員として、洗礼を受けたすべての人は、それぞれの召命、能力、経験に応じて、宣教のための共同責任を負っています。したがって、全員が、全体としてのキリスト教共同体と教会を改革するステップを想像し、識別することに貢献するのです。このようにして教会は『甘美と慰めに満ちた福音化の喜び』を体験するのです。シノダリティの目的は、それを形づくる組織体の構成と機能において、宣教です。共同責任は宣教のためであり、つまり宣教が、わたしたちは真にイエスの名によって集まっているかを証明し、宣教が、参加する組織を官僚主義的な限界と世俗的な権力の論理から解放し、宣教が集いを実りあるものにするのです」(「まとめ」報告書18, a)。
 小教区司祭としての自らの奉仕職の中で、教会的識別のダイナミズムをどのように経験してきましたか。どのようなことが幸せで、どのようなことが困難でしょうか。そこからどのような教訓を得ましたか。自分の地域の状況の中で、参加型組織は小教区レベルでどのように機能しているでしょうか。また、教区/東方諸教会教区レベルではどうでしょう。そこにはどのような希望の兆しがあるでしょうか。

計画案

1. 個人の準備(会話の前に)
 おん父に自らをゆだね、主イエスと祈りの中で対話し、聖霊に耳を傾けることによって、各自が識別するよう求められている問いに対する自分の応答を準備します。
 沈黙、祈り、神のことばに耳を傾ける

2. ことばを受け取り、耳を傾ける(約45分、1人3, 4分)
 各自が順番に、自分の体験や祈りから語り、他の人の応答に注意深く耳を傾けます。
 沈黙と祈り

3. 他者と神のための空間を作る(約30分、1人2, 3分)
 他の人の話から、各自がもっとも心に響いたこと、あるいはもっとも抵抗を感じたことを、聖霊に導かれるままに分かち合います。「聞いていて、いつ、わたしの心は燃えていたでしょうか」。
 沈黙と祈り

4. ともに作り上げる(約30分、ファシリテーターの導きによる自由討議)
 わたしたちは、霊における会話の実りを識別し、まとめるため、すでに現れてきたことを基礎として、ともに対話します。つまり、直感と一致点を認識するため、不一致、障害、新たな問いを特定するため、預言者的な声が現れるようにするためです。重要なのは、すべての人が、この分かち合いの結果に自分が反映されていると感じられることです。「聖霊はわたしたちをどの段階へと導いているでしょうか」。
 この分かち合いは、皆さんが、他の小教区司祭と、自身の教区/東方諸教会教区と、司教協議会レベルで、シノドス事務局と、それぞれ分かち合いたい要点を選ぶ助けとなるでしょう。
 感謝するむすびの祈り

グループのファシリテーションのコツ

 対話が建設的で歓迎されるものとなるよう、ファシリテーターの役割は極めて重要です。以下は、グループの力学を効果的に管理し、全員が意見を聞いてもらい、大切にされていると感じられる環境作りのための指針です。

  • 歓迎と尊敬の雰囲気づくり
    • グループが、誰もが自由に自己表現できる安全な場であることを確認し、他の人の応答を敬意と尊敬の念をもって扱う。
    • 全員が積極的に貢献するよう招く。
    • プロセスがどのように展開するかを最初にグループに想起させることで、あとで誰かがグループを独占しようとするのを止めるために介入しやすくする。
    • 他の参加者が個人的に共有した内容について、秘密を守るよう呼びかける。
  • 対話の構成
    • とくに最初の2ラウンドの分かち合いでは、一人ずつ発言できるようにし、整然とした対話を促す。
    • グループの各メンバーが、その考え・気持ちを分かち合う機会をもてるよう、発表の長さを見守る。
  • 内省と祈りの時間の導入
    • 会話の合間に、全員が内省したり祈ったりできるような小休止を組み入れる。こうした時間は、分かち合われた内容を内省化するために重要。
  • 分かち合いの成果のまとめ
    • 書紀に、分かち合いの中で出てきた主なテーマや体験をメモしてもらい、セッションの成果を分かち合うよう招く。
    • 参加者全員が、作成されたまとめに納得していることを確認する。

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