
2025年6月29日(日)、聖ペトロ・聖パウロ使徒の祭日の正午(日本時間同日午後5時)から、教皇公邸書斎の窓から行った「お告げの祈り」の前後に述べたことば(原文イタリア語)。 「お告げのことば」の後に言及した、中央アフリ […]
「お告げのことば」の後に言及した、中央アフリカ共和国バンギの「バルテレミー・ボガンダ」高校では、6月25日(水)、故障した変圧器の復旧作業中に起きた爆発とその後に起きた雑踏事故で、現地保健当局の翌26日(現地時間)発表によれば、生徒29人が死亡した。
親愛なる兄弟姉妹の皆様。こんにちは。
今日はローマ教会の大祭日です。この祭日は、使徒ペトロとパウロのあかしから生まれ、彼らと他の多くの殉教者の血によって実り豊かなものにされました。現代においても、世界中に、福音によって寛大に勇気をもっていのちをささげるキリスト者がいます。このようにして血のエキュメニズムが存在します。それは、まだ完全な目に見える交わりを生きていなくても、キリスト教会における目に見えない深い一致です。それゆえわたしは、この荘厳な祭日に次のことを確認したいと思います。わたしの司教としての奉仕は、一致への奉仕です。そして、ローマ教会は、聖ペトロとパウロの血によって、全教会の交わりに仕えることを約束します。
ペトロがそこから自分の名を受け取った岩は、キリストです。それは、人々から捨てられ、神が隅の親石とした岩です(マタ21・42参照)。この(サンピエトロ)広場と聖ペトロ(サンピエトロ)と聖パウロ(サンパオロ)にささげられた教皇大聖堂は、この逆転が常に継続していることをわたしたちに物語ります。これらの大聖堂は古代ローマ市の周縁に存在します。今日でも「フオリ・レ・ムーラ(城外の)」と呼ばれるとおりです。わたしたちにとって偉大で栄光に満ちていると見えるものも、最初は捨てられ、排除されました。なぜなら、それはこの世の考え方の反対だからです。イエスに従う人は、真福八端の道を歩みます。そこでは、心の貧しさ、柔和、憐れみ、義への飢え渇き、平和の実現が、反対や、迫害にさえ遭遇します。しかし、神の栄光は神の友のうちに輝きます。そして、この道を通して、回心から回心へと彼らを形づくります。
親愛なる兄弟姉妹の皆様。二千年の間、巡礼の目的地となってきた使徒たちの墓前で、わたしたちも、回心から回心へと生きることができることを見いだします。新約は、わたしたちが最も偉大な使徒として崇敬する人々の誤り、矛盾、罪を隠しません。実際、彼らの偉大さは、ゆるしによって形づくられました。復活した方は、彼らをご自身の道に連れ戻すために、何度も出かけて行きました。イエスは決して一度だけ招くのではありません。だから、わたしたちは皆、常に希望することができるのです。聖年もわたしたちにそのことを思い起こさせてくれます。
兄弟姉妹の皆様。教会の一致、また、諸教会間の一致は、ゆるしと互いの信頼によって育まれます。それは、わたしたちの家族、わたしたちの共同体から始まります。実際、イエスがわたしたちを信頼してくださるなら、わたしたちもイエスのみ名によって互いに信頼し合うことができます。
おとめマリアとともに、使徒ペトロとパウロがわたしたちのために執り成してくださいますように。どうか、この引き裂かれた世界の中で、教会が交わりの家また学びやとなることができますように。
(以下、「お告げの祈り」の後に教皇が述べたことば)
親愛なる兄弟姉妹の皆様。
生徒の中に多数の死者と怪我人を出した悲惨な事故のために悲しみのうちにある、中央アフリカ共和国のバンギの「バルテレミー・ボガンダ」高校の共同体のために祈ることを約束します。主がご家族と共同体全体を慰めてくださいますように。
皆様にご挨拶申し上げるとともに、今日の守護聖人の祭日にあたり、とくにローマの信者の皆様にご挨拶申し上げます。小教区と、ローマのさまざまな小教区で働く司祭の皆様に、その奉仕に対する感謝と励ましを込めて、心からの思いを伝えたいと思います。
今日の祭日は、聖ペトロの献金の日でもあります。これは、教皇との交わりと、その使徒的奉仕職への参加を表すしるしです。献金によって、わたしのペトロの後継者としての最初の歩みを支えてくださる方々に心から感謝します。
聖ペトロとパウロの記念の地を巡る「クォ・ヴァディス」(Quo Vadis?〔主よ、どこに行かれるのですか〕)という名の行事への参加者の皆様を祝福します。ローマの守護聖人を知り、崇敬する助けとなる、このような取り組みを熱心に開催してくださった方々に感謝します。
今日、パリウムを受けた管区大司教に同行するためにさまざまな国から来られた信者の皆様にご挨拶申し上げます。ウクライナ――皆様のために常に祈っています――、メキシコ、クロアチア、ポーランド、アメリカ合衆国、ベネズエラ、ブラジルの巡礼者の皆様、インドネシアの聖ペトロ・パウロ合唱団、そして、ヨーロッパに住む多くのエリトリアの信者の皆様、マルティナ・フランカ、ポンテデーラ、サン・ヴェンデミアーノとコルベッタのグループの皆様、サンタ・ジュスティーナ・イン・コッレの祭壇奉仕者とソンマリーヴァ・デル・ボスコの若者の皆様にご挨拶申し上げます。
コンチリアツィオーネ通りとピオ十二世広場のインフィオラータ(花を敷き詰めて作った絵)を製作した、ローマのプロ・ロコとアーティストの皆様に感謝します。
イタリア中・南部のグアネッラ会協力者、キアリ・ボランティア協会、フェルモとヴァレーゼのサイクリスト、アニエーネ80スポーツグループ、「コネッシオーネ・スピリトゥアーレ」の巡礼者の皆様にご挨拶申し上げます。
兄弟姉妹の皆様。あらゆる場所で武器が沈黙し、対話を通じて平和が実現するために祈り続けたいと思います。
皆様、よい日曜日をお過ごしください。