教皇レオ十四世、2026年5月3日、「アレルヤの祈り」でのことば

2026年5月3日(日)正午に教皇公邸書斎の窓から「アレルヤの祈り」を唱える前に述べたことば(原文イタリア語)。 「アレルヤの祈り」の後、教皇はイタリア語で次のように述べた。  親愛なる兄弟姉妹の皆様。  5月が始まりま […]

2026年5月3日(日)正午に教皇公邸書斎の窓から「アレルヤの祈り」を唱える前に述べたことば(原文イタリア語)。

「アレルヤの祈り」の後、教皇はイタリア語で次のように述べた。

 親愛なる兄弟姉妹の皆様。

 5月が始まりました。教会全体の中で、わたしたちの母であるマリアのみ名によって集まり、とくにともにロザリオを唱える喜びが新たにされます。わたしたちは、弟子たちが二階の広間に集まり、聖霊を願い求めた、主の昇天から聖霊降臨までの数日間の体験を新たにします。至聖なるマリアは弟子たちのただ中におられ、そのみ心は、皆の祈りを力づける炎をともし続けました。わたしはとくに教会の交わりと世界の平和のためのわたしの意向を皆様にゆだねます。

 今日はユネスコが開催する世界報道自由デーです。残念ながら、報道の自由の権利は、時にははっきりと、時には目立たない形で、しばしば侵害されています。戦争や暴力の犠牲となった多くの記者やジャーナリストを思い起こします。


 親愛なる兄弟姉妹の皆様。こんにちは。

 わたしたちは復活節の間、初代教会と同じように、イエスのことばに立ち帰ります。イエスのことばはその受難と死と復活の光のもとで完全な意味を明らかにします。かつて弟子たちが理解できず、彼らを戸惑わせたことが、今や思い起こされ、心を燃え立たせ、希望を与えます。

 今日の主日に朗読される福音は(ヨハ14・1-12)、最後の晩餐における師であるかたと弟子たちとの対話をわたしたちに示します。わたしたちはとくに、今からキリストの復活の神秘にわたしたちをあずからせる約束を耳にします。イエスはいわれます。「行ってあなたがたのために場所を用意したら、戻って来て、あなたがたをわたしのもとに迎える。こうして、わたしのいる所に、あなたがたもいることになる」(3節)。こうして使徒たちは、神のもとにはすべての人のための場所があることを知ります。使徒たちの中の二人は、ヨルダン川のほとりでイエスと初めて会ったときから、このことを体験していました。イエスは二人が自分に従って来るのに気づいて、その晩、ご自分の家に泊まるように招いたからです(ヨハ1・39参照)。死を前にした今も、イエスは家について話されます。今度の家はきわめて大きな家です。それはイエスの父であり、わたしたちの父であるかたの家です。そこにはすべての人のための場所があります。御子はご自分のことを、部屋を用意するしもべだといいます。なぜなら、すべての兄弟姉妹は、到着すると、自分の部屋が用意されているのを見いだし、自分がつねに待ち望まれ、ついに再び見いだされたことを感じるからです。

 愛する友人の皆様。わたしたちが今なお歩んでいる古い世界では、特別な場所、少数の人だけに可能な経験、他のだれも入ることができない特権が注目を集めます。これに対して、復活した主がわたしたちにもたらした新しい世界では、もっとも価値あるものがすべての人にもたらされます。しかし、だからといってそれが魅力を失うことはありません。むしろその反対に、すべての人に開かれたものが喜びを与えます。感謝が競争に取って代わります。歓迎が排除を打ち消します。豊かさはもはや不平等を生み出しません。何よりも、だれも他のだれかと混同されることはなく、だれも失われることはありません。死は名と記憶を消し去ろうと脅かしますが、すべての人は神のうちに最後まで自分自身であり続けます。実際、これこそが、わたしたちが生涯を通して求める場所です。わたしたちは時としてわずかな注目と承認を得るために何でもする用意があるのです。

 イエスはわたしたちにいわれます。「信じなさい」と。それが秘訣です。「神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい」(ヨハ14・1)。この信仰が、何かを所有しようとする不安から、価値ある存在となるために地位を追い求める欺瞞から、わたしたちの心を解放します。一人ひとりの人は、真の現実である神の神秘のうちにすでに無限の価値をもっています。わたしたちは、イエスがわたしたちを愛してくださったのと同じように互いに愛し合うことによって、この自覚を互いに与え合います。地上で天を先取りし、兄弟愛と平和がわたしたちの目指す目的であることをすべての人に示すこと。これが新しいおきてです。実際、一人ひとりの人は、多くの兄弟のただ中で、愛を通して、自分が独自の存在であることを見いだします。

 教会の母である至聖なるマリアに祈ります。すべてのキリスト教共同体が、すべての人に開かれ、一人ひとりの人に目を留める家となることができますように。

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