教皇ベネディクト十六世の2005年8月21日の「お告げの祈り」のことば ワールド・ユース・デー・ケルン大会閉会ミサを終えて

教皇ベネディクト十六世は8月21日(日)、ケルン郊外のマリエンフェルトにおけるワールド・ユース・デー・ケルン大会閉会ミサの後、100万人の青年とともに「お告げの祈り」を行いました。以下は、祈りの前後に教皇が述べたことばの […]

教皇ベネディクト十六世は8月21日(日)、ケルン郊外のマリエンフェルトにおけるワールド・ユース・デー・ケルン大会閉会ミサの後、100万人の青年とともに「お告げの祈り」を行いました。以下は、祈りの前後に教皇が述べたことばの全文の翻訳です(「お告げの祈り」の前のことばの原文はドイツ語で、最後の段落のみ英語)。
このことばの中で、教皇は、2008年の次回第23回ワールド・ユース・デー国際大会を、オーストラリアのシドニーで開催することを正式に発表しました。
「お告げの祈り」の後で、教皇はフランス語、英語、スペイン語、イタリア語、ポーランド語、ポルトガル語、タガログ語、スワヒリ語、ドイツ語で祝福のことばを述べました。


親愛なる友人の皆様。
 このすばらしいミサと、そしてまた、第20回ワールド・ユース・デーが終わろうとしています。わたしの心の中には、はっきりと一つのことばが鳴り響いています。「感謝します」。皆様の一人ひとりの中でも、きっとこれと同じことばがひびいていることと思います。この感謝をわたしたちの心に与えてくださったのは、神ご自身です。また、神は、この感謝の祭儀(エウカリスチア)によって、この感謝を確かなものとしてくださいました。聖体(エウカリスチア)とは、「感謝」を意味することばからです。そうです、親愛なる若者の皆様。信仰から生まれる感謝は、わたしたちが父と子と聖霊である神にささげる讃美の歌によって表されます。神は、その限りない愛を表す、さらなるしるしを今わたしたちに与えてくださったからです。
 この忘れることのできない集まりを与えられたことによって、わたしたちは神に感謝のことばをささげます。そして、わたしたちはこの感謝のことばを、この集まりを準備し、開催したすべての人に対しても述べたいと思います。わたしはとりわけ、教皇庁信徒評議会と、その議長であるスタニスワフ・リュウコ大司教、リュウコ大司教を補佐した秘書のヨゼフ・クレメンス司教に、あらためて心からの感謝を表したいと思います。また、ドイツ司教協議会のわたしの同僚の皆様、その中で何よりも、ケルン大司教のヨアキム・マイスナー枢機卿に感謝します。政府・行政機関の代表者の皆様にも感謝いたします。皆様のおかげで、すべての行事が支障なく行われることができました。ドイツの各教区や、さまざまな国から来た、多くのボランティアの皆様にも感謝します。多くの観想修道院の皆様にも心から「有難う」といいたいと思います。皆様は、このワールド・ユース・デーの期間中、祈りをもってわたしたちを支えてくださったからです。
 復活したキリストは、わたしたちのただ中に生き生きとともにいてくださり、わたしたちの信仰と希望を養ってくださいます。それゆえ、わたしはここで、次のワールド・ユース・デーの、2008年オーストラリアのシドニーでの開催を発表できることをうれしく思います。わたしは全世界の若者の未来を、至聖なるマリアの母としての導きに委ねます。

(「お告げの祈り」の後に述べられたことば)
(フランス語で)
 フランス語を話す若者の皆様に、心からご挨拶申し上げます。親愛なる友人の皆様。皆様がここに参加してくださったことを感謝します。どうか皆様が帰国される際に、3人の占星術の学者たちのように、キリストを見いだした喜びを一緒に持ち帰ってくださいますように。キリストは生ける神の子です。

(英語で)
 この忘れることのできない日々の終わりにあたって、世界中から来られた英語を話す若者の皆様に、心からのご挨拶を申し上げます。皆様はキリストの光に導かれてケルンに来られました。このキリストの光が、皆様の人生において、いっそう明るく、また力強く輝きますように。

(スペイン語で)
 スペイン語を話す、親愛なる若者の皆様。皆様はキリストを拝むためにやって来られました。皆様はキリストを見いだされたのですから、心の中でキリストを拝むことを続けてください。あなたがたの抱いている希望について説明を求める人に、いつでも弁明できるように準備してください(一ペトロ3・15参照)。無事に帰国されますように。

(イタリア語で)
 親愛なる、イタリア語を話す友人の皆様。第20回ワールド・ユース・デーは終わろうとしています。しかし、わたしたちは、生涯を通じて感謝の祭儀をささげ続けなければなりません。皆様がここで見いだしたキリストの喜びを、すべての人に運んでください。

(ポーランド語で)
 すべてのポーランドの若者の皆様に、心からご挨拶申し上げます。偉大なる教皇ヨハネ・パウロ二世ならば、こういわれるでしょう。皆様の人生の中で、また皆様の民族の中で、信仰の炎を生き生きと保ってください。キリストの母である、わたしたちの聖母が、皆様の歩みを常に導いてくださいますように。

(ポルトガル語で)
 ポルトガル語を話す若者の皆様に、心からご挨拶申し上げます。親愛なる友人の皆様。皆様がいつもイエスとの友情のうちに生きることができますように祈ります。こうして皆様がまことの喜びを知り、この喜びを隣人に、特に苦境にある若者たちに伝えることができますように。

(タガログ語で)
 タガログ語を話す若者の皆様、そしてすべてのアジアの若者の皆様。占星術の学者たちのように、皆様も東方からキリストをおがみに来られました。皆様はキリストを見いだされたのですから、皆様の国に帰られる際は、心にキリストの愛の光を持ってお帰りください。

(スワヒリ語で)
 アフリカから来られた若者の皆様にも、心からのご挨拶を申し上げます。皆様の偉大な、また愛すべき大陸に、キリストが皆様に与えてくださった希望をもたらしてください。どこにおいても、平和と兄弟愛の種をまく人となってください。

(ドイツ語で)
 わたしの母国語がわかる親愛なる友人の皆様。この数日の間、わたしを支えてくださった、皆様のご厚情に感謝いたします。祈りの中でわたしのことを心にとめてください。一致のうちに歩んでください。いつもキリストと教会に忠実にとどまってください。キリストの平和と愛がいつも皆様とともにありますように。

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