日本における船員司牧の手引

はじめに

AOS

AOSとはApostleship Of the Seaの略称で、船員たちへの司牧活動をさします。

「船員」というと、陸で生活している私たちには遠い存在のように感じられます。しかし、私たちの衣食住から日用品にいたる生活物資の海外からの輸入量は11億トン/年にのぼり、国民一人当たりにすると8トン/年になります。そしてその内99%が「みなと」を経由しています。
つまり、船員たちの働きがなければ、私たちの生活、生命が成り立たないほど、私たちの生活は「船員」と深い関係を持っています。
「船員」たちは経済競争のなかでの安価な賃金、限られた場所での過酷な労働、家族と離れた孤独な船上生活を強いられています。彼等の楽しみは陸と海の接点「みなと」でのわずかな憩いのひと時です。

AOSはそんな船員たちを訪問し、「みなと」での憩いのひと時を応援するカトリック教会の組織です。AOSの役割は宗教や国籍を問わず、のどが渇いているときに一杯の水を差し出す(マタイ25章31から40節)事です。一緒に話し、港にある教会、郵便局、スーパーなどを紹介する事も助けになります。これらのパンフレットが、それらの活動の一助になれば幸いです。

2002年8月9日 日本カトリック難民移住移動者委員会
  委員長 谷 大二(さいたま教区司教)
※日本における「船員司牧」の手引きより一部抜粋

船員のための祈り

 親愛なる神よ、すべての船員を、あなたの配慮と保護のもとに置いて下さい。彼らがその勤めにおいて賢く、また用心深く、与えられた仕事を忠実に果たし、決断に早く、危機においては勇気がありますように。

 海上での危機や危険からお守り下さい。たとえ自然や霊的な嵐の中にあっても、心に平和と静けさがありますように。家族や愛している者からまた自分の国から、遠く離れていても、あなたの慈しみ深い心から決して離れる事がないように、確かな恵みをお与え下さい。

 彼らが何日も何週間も何ヶ月も私たちから離れ、時には世界の反対側にいる時にも、愛すべき家族の面倒をみてください。別れ別れになっていても私たちが彼らに忠実であるように、また彼らも忠実であるように、恵みをあたえ、再び安心して真心から関わる事ができますように。

 神の母聖マリア、海の星、私たちの愛すべき船員たちを導いて下さい。離ればなれになっていてもあなたの御子イエスのうちに互いに、成長する事ができますようにお助け下さい。

アーメン

本の紹介

下にご紹介する本を御希望の方は下記連絡先に御一報お願い致します。

APOSTLESHIP OF THE SEA 日本における「船員司牧」の手引き(日本語)

日本における「船員司牧」の手引き(日本語)

日本の港を訪れる船員たちへの司牧(AOS)を行うにあたってのマニュアル本。はじめて港を訪問する方、船員司牧(AOS)に興味のある方、どなたでもお読みになれます。

APOSTLESHIP OF THE SEA (英語版)

APOSTLESHIP OF THE SEA (英語版)

上述日本語マニュアル本の英語版。2003年11月に出来たばかりです。船員たちはフィリピン人なども多く、英語を話す訪船者も待っています。

CATHOLOC CHURCHES IN THE PORTS OF JAPAN(英語版)

CATHOLOC CHURCHES IN THE PORTS OF JAPAN(英語版)

港を近くに持つ全国のカトリック教会の住所が載っています。漢字とローマ字で記載されているため、船員たちが初めて訪れる港でも、近くにある教会へ連絡をとる事ができます。基本的に船員たちへ配付し、船員たちが教会を訪れる際の助けとなる事を願っています。

SAILOR‘S PRAYER(英語版)

SAILOR‘S PRAYER(英語版)

船員たちが気軽に祈りを捧げられるように「船員たちの祈り」をカードタイプにしました。
裏面は現在日本で活躍する船員司牧(AOS)スタッフの連絡先が記載され、日本の港を訪れた船員が船員司牧(AOS)スタッフへ相談の申し込みやミサの申し込み、訪船要請をし易いようになっています。


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【連絡先】
〒135-8585
東京都江東区潮見2-10-10カトリック会館内
カトリック難民移住移動者委員会
TEL:03-5632-4441/FAX:03-5632-7920
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