第1回福音宣教推進全国会議(NICE1)課題

日本のカトリック教会の皆さま  皆さまの熱心な討議の結晶ともいうべき第1回福音宣教推進全国会議(以下、第1回 全国会議と略します)課題案をお送りいただきありがとうございました。  私ども司教団は、12月9日から開催された […]

日本のカトリック教会の皆さま

 皆さまの熱心な討議の結晶ともいうべき第1回福音宣教推進全国会議(以下、第1回 全国会議と略します)課題案をお送りいただきありがとうございました。

 私ども司教団は、12月9日から開催された本年度の臨時司教総会において、これら の課題案をもとに、祈りのうちに討議を重ねました。

 私どもに、各教区からの課題案を通して、皆さまが真剣にそれぞれの立場で福音宣教 に取り組んでおられることを感じさせられました。これらの課題案はみな日本の教会の 福音宣教のために無視できない重要なものばかりでしたが、私たちは、これらの根底に ある共通の問題を確認いたしました。それは、福音宣教の実践に際して、カトリック信 者としての私たち自身の生活と信仰の遊離、そして、教会の日本社会からの遊離でした。  そこで、司教団としては、福音宣教を考えるにあたって、生活から信仰を見直してい く方向、日本の社会の現実から福音宣教の在り方を考えていく方向を選びました。

 こうして、私たちは、第1回全国会議の課題を「開かれた教会づくり」としました。

 どこか遠いところで作られた信仰様式に生活をむりやり合わせる努力をするというの ではなく、生活と日本社会を見つめながら、信仰の態度を改め、それを育て、証したい と願ったからです。それは、けっして、現実に迎合したり、妥協したりすることを目指 すからではなく、生活の中でキリストの十字架と復活の神秘を真剣に生きることこそ福 音宣教の課題だからであります。

 課題の中に掲げた三つの柱は、どれも、私たちが、もう一度具体的に生活の中に信仰 を育てながら、福音宣教に向かうことを目指しています。

 これからあと1年足らずに迫った全国会議のために、この課題をもとに、研究、討議、実践を進めてくださることをお願いいたします。

日本カトリック司教団
1986年12月12日

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