内閣総理大臣 海部 俊樹様 最近、国民の関心は、新天皇の即位の儀式に集まっております。それは、来年秋に予 定されている大嘗祭と呼ばれる天皇家の宗教儀式と、国家の行事としての即位式がどの ような関係のものとして行われるか […]
内閣総理大臣
海部 俊樹様
最近、国民の関心は、新天皇の即位の儀式に集まっております。それは、来年秋に予 定されている大嘗祭と呼ばれる天皇家の宗教儀式と、国家の行事としての即位式がどの ような関係のものとして行われるか、つまり、憲法に定める政教分離の原則が厳守され るか否かということであります。
今年1月9日、日本カトリック司教協議会は、昭和天皇の大喪の礼から新天皇の即位 の礼に至るまでの諸儀式において、信教の自由と政教分離の原則を厳守されるよう要望 いたしました。やがて行われる新天皇の即位の礼において、憲法に定められた政教分離 の原則を徹底させ、大嘗祭と国家儀式としての即位式が混同の余地を残さぬよう、また、 大嘗祭に国費が使用されないよう改めて要望するものであります。