「船員の日」 メッセージ 2008年

教皇庁難民移住者評議会は、7月13日(7月の第2日曜日)を「船員の日」と定め、世界中の司牧者、信者に船員たちのために祈るよう呼びかけています。   「船員」というと、私たちには遠い存在のように感じられます。しかし、私たち […]

教皇庁難民移住者評議会は、7月13日(7月の第2日曜日)を「船員の日」と定め、世界中の司牧者、信者に船員たちのために祈るよう呼びかけています。

  「船員」というと、私たちには遠い存在のように感じられます。しかし、私たちの食の6割以上が輸入されていて、鉄鋼や車の輸出入なども含めると9割近くが輸出入に頼っています。その99%が「みなと」を経由しています。墓石すらほとんどが船によって輸入されています。私たちは「ゆりかごから墓場まで輸入に頼っている」といえます。私たちの生活は「船員」と深いかかわりを持っているのです。
  船員たちは長期間にわたって家族と離れ、孤独のうちに仕事をしています。しかも、いつも危険と隣り合わせです。外洋では嵐や海賊に襲われる恐怖と緊張が付きまとっています。戦争などによる危険海域でも同様です。船員たちは「みなと」で憩いのひと時を迎えます。恐怖と緊張から解き放たれるひと時です。そんなとき、彼らは人と出会い、会話を交わすことが大きな楽しみなのです。ある退役船員は次のように話してくれました。
  「世界中のあらゆる港を訪れました。いま、それぞれの港を思い起こすとき、船を訪ねてくれたボランティアたちの顔しか思い出せません。ひとり一人の顔と楽しく語らった思い出が私の財産です。感謝しています。」
  教会が港の近くにある皆さん、「訪船」というボランティアに参加しませんか?皆さんはしばしば病床訪問に出かけていると思います。それなのになぜ、船員訪問に出かけてくださらないのでしょうか。船員たちはあなたの訪船を待っているのです。
  教会が港から遠い皆さん、船員たちとその家族のために祈ってください。彼らの安全と家族の幸せのために。彼らにたいする感謝の気持ちをこめて。また、献金を集め、それぞれの教区で訪船活動をしている教会やグループを支援してください。
  AOS(Apostleship Of the Sea)は当委員会の一部門として、船員訪問を中心に活動しています。関心のある方はぜひご連絡ください。



■7月13日の主日のミサで祈ってください
<共同祈願>
「今日、7月13日は船員の日です。わたしたちの生活を支えている船員たちに感謝します。いつくしみ深い神よ、船員たちの無事に航海を終えることができますようにお守りください。孤独のうちにある船員とその家族にいやしと平和をお与えください。」

2008年7月13日
日本カトリック難民移住移動者委員会
委員長 谷 大二(さいたま司教)

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