「船員の日」 メッセージ 2009年

教皇庁移住・移住者司牧評議会は、7月12日(7月の第2日曜日)を「船員の日」と定め、世界中の司牧者、信者に船員たちのために祈るよう呼びかけています。   「船員」というと、私たちには遠い存在のように感じられます。しかし、 […]

教皇庁移住・移住者司牧評議会は、7月12日(7月の第2日曜日)を「船員の日」と定め、世界中の司牧者、信者に船員たちのために祈るよう呼びかけています。
  「船員」というと、私たちには遠い存在のように感じられます。しかし、私たちの食べ物の6割以上、鉄鋼や車の輸出入なども含めると9割近くが輸出入に頼っています。その99%が「みなと」を経由しています。墓石すらほとんどが船によって輸入されています。まさに「ゆりかごから墓場まで」輸入に頼っているといえます。私たちの生活は「船員」の働き抜きには考えられないのです。
  船員たちは長期間にわたって家族と離れ、孤独のうちに働いています。しかも、いつも危険と隣り合わせです。航海では嵐や海賊に襲われる恐怖と緊張が付きまとっています。家族と連絡を取るのも難しい環境におかれています。船員たちの楽しみは「みなと」での憩いのひと時です。恐怖と緊張から解き放たれ、家族と連絡をとり、訪船してくれる人たちと団欒し、買い物を楽しみます。
  私たちは昨年、「訪船ボランティアに参加しませんか」と呼びかけました。多くの方々から「どうしたら参加できるの?」という問い合わせが私たちのところに届きました。私たちはそうした声に応えるために、訪船体験学習を含めた研修会を苫小牧、横浜、福山の3ヶ所で企画しました。ぜひこの機会に、研修会に参加し、訪船という奉仕職を経験していただきたいと思います。
  皆さんはしばしば病床訪問に出かけていると思います。それなのになぜ、船員訪問に出かけてくださらないのでしょうか。船員たちはあなたの訪船を待っています。
  港に近い皆さん、ぜひ、研修会に参加してください。また、教会が港から遠い皆さん、船員たちとその家族のために祈ってください。船員の安全と家族の幸せのために。船員に対する感謝の気持ちをこめて。また、献金を集め、それぞれの教区で訪船活動をしている教会やグループを支援してください。
  AOS(Apostleship Of the Sea)は当委員会の一部門として、船員訪問を中心に活動しています。関心のある方はぜひ、当委員会にご連絡ください。


■7月12日の主日のミサでお祈りください。
〈共同祈願〉
今日、7月12日は船員の日です。わたしたちの生活を支えている船員たちに感謝します。いつくしみ深い神よ、船員たちが無事に航海を終えることができますようにお守りください。孤独のうちにある船員とその家族にいやしと平和をお与えください。

日本カトリック難民移住移動者委員会
委員長 谷 大二(さいたま司教)

PAGE TOP