東日本大震災から半年にあたり、日本の教会として被災地への祈りをささげるお願い

2011年7月7日(木)に開催された常任司教委員会の決定を受け、池長潤・日本カトリック司教協議会会長は8月23日付で全司教に手紙を送り、東日本大震災から半年にあたり、日本の教会として被災地への祈りをささげることを求めまし […]

2011年7月7日(木)に開催された常任司教委員会の決定を受け、池長潤・日本カトリック司教協議会会長は8月23日付で全司教に手紙を送り、東日本大震災から半年にあたり、日本の教会として被災地への祈りをささげることを求めました。2011年9月11日(年間第24主日)のミサの共同祈願の例文も添付されていますので、ご使用ください。
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司教各位

東日本大震災から半年にあたり、日本の教会として被災地への祈りをささげるお願い

+ 主の平和
 朝夕の風に秋の訪れを感じるこの頃となりました。
 司教様には、お元気でご活躍のことと存じます。
 さて、3月11日に発生した東日本大震災から9月11日で半年を迎えます。各教区の司教様をはじめとして、日本全国の教会から被災教区へ向けての祈りと物心ともにささげられる援助は、現在も継続して行われていることと思います。この未曾有の震災に対して、私たちは一丸となって今後も祈りと援助を継続していきたいと希求しております。
 被災地では徐々に復興が進んでいる状況ですが、地震や津波で親族を亡くされた方々の心の傷は、長い時間をかけても癒えることは難しく、原発で居住地域を追われた方や、原発地域の近隣に住む人々は、今でも不安な毎日を送っていることでしょう。私たちも被災した方々や今なお不安に苦しむ方々に心を合わせ、祈りのうちに過ごして参りたいと思っております。
 このたび、東日本大震災発生から半年を迎える9月11日が日曜日にあたりますので、この日のミサで特に、東日本大震災で亡くなられた方々、被災された方々、未解決の原発で今なお不安とたたかっている方々のために、日本の教会としてともに祈りをささげることを、教区内の皆様にお伝えいただけますと幸甚です。
 なお、当日の共同祈願の例文を添付いたしましたので、ご活用ください。
 また、もうすでにエキュメニズム部門の野村責任司教様より、各教区にお知らせがありましたが、日本キリスト教協議会とカトリック中央協議会の共催で、9月11日に東京の日本基督教団下谷教会において、「3.11東日本大震災を心にとめ、死者への追悼・被災者への慰め・被災地の再生を求める礼拝」が開催されます。各教区でエキュメニカルな活動を行っている小教区、団体がございましたら、この礼拝についてご紹介いただければ幸いです。超教派で同時刻に、同じ意向で祈りをささげる集いを行うこともお勧めいたします。
 被災地の一日も早い復興を願い、被災者の皆様の希望ある未来に向けて、日本の教会の一人ひとりが心を合わせて寄り添うことができますように。
祈りとともに

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2011年9月11日(年間第24主日)のミサの共同祈願(例文)

すべての人の重荷を担ってくださる神に信頼して祈りましょう。

一同 神よ、わたしたちの祈りを聞き入れてください。

東日本大震災から六か月を迎えて祈ります。震災で亡くなったすべての人を、あなたの安息にあずからせてください。また、今なお不安と困難のうちに避難生活を送る多くの人に、力強いみ手を差し伸べてください。心も体も疲れ果てた人々に、再び立ち上がる力が与えられますように。

あなたがよいものとしてお造りになった自然が放射能によって汚染されてしまいました。行政や専門家をはじめ多くの人の協力によって、一日も早く美しい自然を取り戻し、汚染された地域の人々が以前の生活に戻ることができますように。

すべての人を聖霊の光で照らしてください。支援が十分に行き渡っていない地域に暮らす多くの人がいることを心にとめ、惜しみない協力を通して、ともに生きるきずなと一致を深めることができますように。

震災と原子力発電所の事故によって、生まれ育った地域を離れて暮らさなければならない人々がいることに気づかせてください。わたしたちが祈りとさまざまな支援を通して支えとなり、新たな一歩を踏み出すための力となることができますように。

「新しい創造」を基本方針に掲げ、復興に向かって歩みはじめた仙台教区のために祈ります。地域と一体になった支援活動を通して一人ひとりが強いきずなで結ばれ、キリストにおける希望と一致をあかしすることができますように。

いつくしみ深い神よ、あなたに信頼して祈るすべての人を顧みてください。救いのことばに慰めを見いだし、新たな希望に満たされますように。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

(2011.9.9)

CBCJL11-44
2011年8月23日
日本カトリック司教協議会
会長  池長 潤

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