使徒座空位中ならびに新教皇選出時のミサについて

 教皇ベネディクト16世は2月28日午後8時(日本時間3月1日午前4時)をもって教皇職を離れます。その後、新教皇が選出されるまでは使徒座空位となります。使徒座空位中ならびに新教皇が選出されたときにミサをささげる場合は、以下の点に留意してください。

1.教皇選出のためのミサ
 新教皇が選出されるまで、教皇選出のためのミサささげることができます。そのための公式祈願は現行『ミサ典礼書』に記載されていませんが、ラテン語規範版に記載されている公式祈願を2012年度臨時司教総会において暫定的に認可しましたので、この祈願を使用することができます(下記リンク参照)。
ラテン語規範版に記載されている公式祈願  PDFファイル:145KB
 聖書朗読箇所などは、『朗読聖書の緒言』(66)~(67)頁の「3 教皇あるいは司教の選出のため」、または『教会暦と聖書朗読2013年度』110頁の「1.教皇・司教の選出のため」を参照してふさわしい箇所を選びます。
 ミサの奉献文は、『ミサ典礼書』に記載されている奉献文以外に、1999年に暫定認可されている「種々の機会のミサの奉献文 一」を使用することができます。
 なお、このミサは、教区司教の命令または許可によって、四旬節の主日と聖週間を除いてささげることができます(「ローマ・ミサ典礼書の総則(暫定版)」374参照)。

2.奉献文の取り次ぎの祈りについて
 教皇ベネディクト16世が教皇職を離れるまでは、奉献文の取り次ぎの祈りは通常どおり唱えます。2月28日午後8時(日本時間3月1日午前4時)以降は使徒座空位が始まるので、新教皇が選出されるまでは取り次ぎの祈りから教皇の名前を省き、以下のように唱えます。

第一奉献文
わたしたちは、まず聖なる全教会のため、これをあなたにささげます。
全世界で教会に平和を与え、これを守り、
一つに集め、治めてください。
また、わたしたちの司教○○○○(姓名)、 (補佐司教の姓名を加えることができる)
使徒からの同じ信仰を正しく伝える
すべての人のためにささげます。

第二奉献文
世界に広がるあなたの教会を思い起こし、
わたしたちの司教○○○○(姓名)、 (補佐司教の姓名を加えることができる)
すべての教役者をはじめ、
全教会を愛の完成に導いてください。

第三奉献文
わたしたちの罪のゆるしとなるこのいけにえが、
全世界の平和と救いのためになりますように。
地上を旅するあなたの教会、
わたしたちの司教○○○○(姓名)、 (補佐司教の姓名を加えることができる)
司教団とすべての教役者、
あなたの民となったすべての人の信仰と愛を強めてください。

第四奉献文
父よ、すべての人を心に留めてください。
その人々のためにわたしたちはこの供えものをささげます。
わたしたちの司教○○○○(姓名)、 (補佐司教の姓名を加えることができる)
全司教団、すべての教役者、奉納者、参列者、
あなたのすべての民と、あなたを求めるすべての人、
また、キリストの平和のうちに亡くなった人々、
あなただけがその信仰を知っておられるすべての死者を心に留めてください。

ゆるしの奉献文 一
司教○○○○(姓名)とともに、 (補佐司教の姓名を加えることができる)
わたしたちの心と思いを一つにしてください。

ゆるしの奉献文 二
わたしたちを、司教○○○○(姓名)、 (補佐司教の姓名を加えることができる)
司教団、そして、あなたの民の交わりの中に保ってください。

種々の機会のミサの奉献文 一
いつくしみ深い神よ、
○○にある(教区、小教区、地区の名を使うことができる)
あなたの教会を福音の光によって新たにしてください。
司教○○○○(姓名)、 (補佐司教の姓名を加えることができる)
また全司教団とともに、
信徒と牧者の一致のきずなを強めてください。

3.新教皇が選出されたときのミサ
 新しい教皇が選出されたときには、教皇のためのミサをささげることができます。このミサの公式祈願は、『ミサ典礼書』補遺(下記リンク参照)として作成された公式祈願を使用します。
『ミサ典礼書』補遺  PDFファイル:97KB
 聖書朗読箇所などは、『朗読聖書の緒言』(56)~(57)頁の「4 牧者」、または『教会暦と聖書朗読2013年度』106~107頁の「4.牧者」を参照してふさわしい箇所を選びます。
 ミサの奉献文は、『ミサ典礼書』に記載されている奉献文以外に、1999年に暫定認可されている「種々の機会のミサの奉献文 一」を使用することができます。
 なお、このミサは、教区司教の命令または許可によって、四旬節・復活節の主日、主の復活の8日間、聖週間を除いてささげることができます(「ローマ・ミサ典礼書の総則(暫定版)」374参照)。

以上

日本カトリック司教協議会
会長 池長 潤

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