教皇ベネディクト十六世の最後のあいさつ

教皇職最後の日の2013年2月28日(木)午後5時(日本時間3月1日午前1時)、教皇ベネディクト十六世はヘリコプターでバチカン教皇公邸を離れ、約15分後にカステル・ガンドルフォに到着しました。午後5時38分、教皇はカステル・ガンドルフォ教皇公邸の外の広場に面した中央バルコニーから、広場を埋め尽くしたアルバーノ教区の信者に向けて最後のあいさつを行いました。以下はその全訳です(原文イタリア語)。教皇はこの日午後8時に教皇職を終えました。


 ありがとうございます。
 皆様、ありがとうございます。
 親愛なる友人の皆様。美しい被造物と、わたしのことを思う皆様のお気遣いに囲まれながら、皆様とともにいられることを幸せに思います。皆様の友情と愛情に感謝します。ご存じのように、今日はわたしにとってこれまでとは違う日です。わたしはもうカトリック教会の教皇ではなくなります。夜の8時まではまだ教皇ですが、その後は教皇ではありません。わたしは単なる巡礼者として、地上の旅路の最後の一歩を踏み出します。けれどもわたしはなおも、心と、愛と、祈りと、考察と、内的な力を尽くして、共通善のため、教会と人類の善益のために働きたいと思います。わたしは皆様の気遣いによって支えられているのを感じます。教会と世界の善益のために、主とともにご一緒に進んでいきましょう。ありがとうございます。今、心をこめて、わたしの祝福を皆様に送ります。全能の神、父と子と聖霊の祝福が皆さんの上にありますように。ありがとうございます。よい夜をお過ごしください。皆様、ありがとうございます。

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