教皇フランシスコの2013年7月28日の「お告げの祈り」のことば WYD(ワールドユースデー)リオデジャネイロ大会を終えて

教皇フランシスコは、2013年7月28日(日)午前10時(日本時間同日午後10時)から、ブラジル、リオデジャネイロのコパカバーナ海岸で、第28回WYD(ワールドユースデー)リオデジャネイロ大会の閉会ミサを司式し、ミサの終 […]

教皇フランシスコは、2013年7月28日(日)午前10時(日本時間同日午後10時)から、ブラジル、リオデジャネイロのコパカバーナ海岸で、第28回WYD(ワールドユースデー)リオデジャネイロ大会の閉会ミサを司式し、ミサの終わりに、ミサに参加した300万人以上の青年とともに「お告げの祈り」を行いました。以下に訳出するのは、祈りの前に教皇が述べたことばの全文です(原文スペイン語とポルトガル語)。

このことばの中で、教皇は、次回第31回WYD(ワールドユースデー)世界大会を2016年にポーランドのクラクフで開催することを発表しました。
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 親愛なる兄弟姉妹の皆様。

 わたしたちはこの感謝の祭儀の中で、WYD(ワールドユースデー)の間に与えられたすべての恵みのゆえに神に賛美と感謝をささげました。終わりに、オラニ・テンペスタ(リオデジャネイロ)大司教とリュウコ枢機卿(教皇庁信徒評議会議長)にあらためて感謝申し上げたいと思います。この数日間、わたしに与えてくれたすべての喜びのゆえに、若者の皆様にも感謝します。わたしは皆様一人ひとりを心にとめます。今、天におられる母、おとめマリアに目を向けたいと思います。この数日間、イエスは、宣教する弟子となるよう、皆様をたえずくり返し招きました。皆様はよい牧者の声に耳を傾けました。よい牧者は皆様の名を呼び、皆様は自分たちを呼ぶ声を聞き分けました(ヨハネ10・4参照)。皆様は、心のうちに鳴り響くこの声のうちに、神の優しい愛を感じたのではないでしょうか。教会の中でともにイエスに従うことのすばらしさを味わったのではないでしょうか。福音が、より満ち足りた人生への望みへの答えであることをいっそう深く理解したのではないでしょうか(ヨハネ10・10参照)。
 無原罪のおとめは、子らを見守るいつくしみ深い母として、天上でわたしたちのために執り成してくださいます。マリアがその生涯によって、宣教する弟子とはいかなる者であるかを教えてくださいますように。「お告げの祈り」を唱えるたびに、わたしたちは、人類の歴史を永遠に変容させた出来事を思い起こします。天使ガブリエルが、救い主イエスの母となることをマリアに告げたとき、マリアは、この呼びかけの意味を完全には理解できないながらも、神に信頼してこたえました。「わたしは主のはしためです。おことばどおり、この身に成りますように」(ルカ1・38)。しかし、マリアはその後すぐに何をしたでしょうか。受肉したみことばの母となるという恵みを受けると、彼女はこの恵みを自分のうちにとどめておきませんでした。彼女は出かけて、家を出、親戚のエリサベトを助けるために急いで行きました。エリサベトは助けを必要としていたからです(ルカ1・38-39参照)。マリアは、愛といつくしみと具体的な奉仕のわざを行い、胎内のイエスをもたらしました。マリアはこれらのことを急いで行いました。
 親愛なる友人の皆様。これこそわたしたちの模範です。神からもっとも貴いたまものをいただいたマリアは、その最初のこたえとして、奉仕し、イエスを伝えるために出かけました。聖母の助けを願いたいと思います。わたしたちもキリストの喜びを、家族、同僚、友人、そしてすべての人に伝えることができますように。キリストに寛大な心でこたえるのを恐れてはなりません。それは価値あることです。勇気と寛大な心をもって出かけて行きなさい。すべての人が主と出会うことができるように。
 親愛なる若者の皆様。次回WYD(ワールドユースデー)は2016年にポーランドのクラクフで開催されます。マリアの母としての執り成しを通じて、キリストへの信仰と愛を喜びのうちに記念する新たな段階への歩みの上に、聖霊の光が注がれることを願います。

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