日本カトリック司教協議会 会長談話「信仰年」を終えて新しい年を迎えるにあたり

日本カトリック司教協議会 会長談話 「信仰年」を終えて新しい年を迎えるにあたり  「信仰年」を終えて新しい年を迎えるにあたり、日本カトリック司教協議会より全国の皆さんに挨拶を送ります。 教皇ベネディクト十六世の定めた「信 […]

日本カトリック司教協議会 会長談話
「信仰年」を終えて新しい年を迎えるにあたり

 「信仰年」を終えて新しい年を迎えるにあたり、日本カトリック司教協議会より全国の皆さんに挨拶を送ります。
教皇ベネディクト十六世の定めた「信仰年」は2013年11月24日をもって終了いたしました。 (注1)
  その「信仰年」の間には、ベネディクト十六世が教皇を辞任され,新たにホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿が教皇フランシスコとなられました。そして、「信仰年」を閉じるにあたり、教皇フランシスコは2012年の世界代表司教会議の提言を受けてまとめた使徒的勧告『福音の喜び』(注2)を発表し、全世界の信者に力強い励ましと明るい希望を伝えています。わたしは皆さんに是非、この「現代世界における福音の宣言」についての教え『福音の喜び』を分かち合っていただきたいと切望しております。
  教皇フランシスコはこの勧告の中で、世界が直面している諸問題に言及しています。教皇は、多くの人々が苦しみ悲しんでいることをよくご存知です。それでもその現実の中で「福音の喜び」を生きるよう、わたしたちに呼びかけ、わたしたちを励ましています。
  「福音の喜び」は、福音を信じる喜びです。神の慈しみを信じ、主イエスと出会い、主イエスと共に歩むという喜びであります。教皇は、わたしたちが、暗い顔をして毎日が四旬節であるような信者ではなく、復活の喜びを生きる信者であってほしい、と言われました。
  「信仰年」にあたり、わたしたちは自分の信仰を確かめ、深め、伝えようと務めました。どのような言葉で、どのような態度で、どのような行動をもって、人々に福音の喜びを伝えることが出来るでしょうか。これこそ2014年を迎えた日本のカトリック教会の大きな課題であります。
 信仰年は終わりました。しかし信仰の旅は続きます。あらためて司教協議会より「信仰年の振り返りのお願い」の手紙を送りますので何卒よろしくご協力ください。
 「主の洗礼」の祝日に、わたしたちも天の父の声を聞きました。
 「これは私の愛する子、わたしの心に適う者。」(マタイ3・17)
 イエスは「道、真理,命」(ヨハネ14・6参照)であり、「信仰の創始者また完成者」(ヘブライ12・2)であります。わたしたちがそれぞれ、日々、主イエスとのより深い出会いの中で、現代の種々の悪の問題と取り組みながら、「福音の喜び」をもって人生の旅を続けることが出来ますように、聖霊の導きを願って祈りましょう。

2014年1月12日、主の洗礼

日本カトリック司教協議会 会長 ペトロ 岡田武夫

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