第101回 世界難民移住移動者の日(2015年度) 委員長メッセージ

すべての人の母である、国境のない教会  フランシスコ教皇はこれまで、特に北アフリカからボートでヨーロッパに押し寄せる難民についての支援を世界に呼びかけてきました。  受け入れるヨーロッパの国々でも限界にきていますが、実際 […]

すべての人の母である、国境のない教会


 フランシスコ教皇はこれまで、特に北アフリカからボートでヨーロッパに押し寄せる難民についての支援を世界に呼びかけてきました。
 受け入れるヨーロッパの国々でも限界にきていますが、実際に命をかけて国を出る難民にはどこにも居場所がないからです。今年だけでボートが転覆して亡くなった人はすでに1800人を超しています。
 教皇の指摘するように、この問題を、もはやどこか一国だけで解決することはできません。
 「移住者がより人間らしい生活を送れるように移住のグローバル化に対処するためには、愛と協力をグローバル化しなければなりません。」
 日本はどうでしょうか。ヨーロッパのようにボートで押し寄せることはなくても、2014年度には難民の申請者は過去最高の5,000人を超えましたが、認定を受けたのはわずか11人でした。
 ちなみに同じ年、ドイツは 11,000人、英国は 9,500人、韓国は94人を難民として認定し、受け入れています。
 「すべての人の母である、国境のない教会は、受容と連帯の文化を世界中に広めます。
 その文化の中では、役にたたない人、居場所のない人、使い捨てられる人などいません。」
 私たちはこの教皇の呼びかけに応え、誰もが大切にされ、安心して暮らせる「国境を越えた世界」になるように祈り、行動していきましょう。

2015年9月27日
日本カトリック難民移住移動者委員会
委員長 松浦 悟郎

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