教皇フランシスコは、7月11日付で、自発教令“MAIOREM HAC DILECTIONEM” (「これ以上に大きな愛」の意)を発表し、列聖列福のプロセスのための新たな要件を示しました。 「友のために自分の命を捨てること […]
教皇フランシスコは、7月11日付で、自発教令“MAIOREM HAC DILECTIONEM” (「これ以上に大きな愛」の意)を発表し、列聖列福のプロセスのための新たな要件を示しました。
「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」(15・13)というヨハネ福音書からのことばで始まる本教令は、冒頭、
主イエスの足跡と教えに従い、自発的に自由に、自らのいのちを他者のために差し出し、そのために死さえも耐え抜いたキリスト者は、特別な考慮と賞賛に値する
と述べています。
これまで列聖列福のプロセスに入るには、「殉教」または「英雄的徳」が必要とされてきました(もう一つの要件は、信者の間に強い信心がある人に対し教皇が調査のプロセスを省略できる、というものであまり用いられないもの)。今回これに、「他者のために自らのいのちをささげる」ことが加わります。
その条件として教令は、
- 自由で自発的にいのちをささげ、確実で身近に迫った死を愛のために英雄的に受け入れる
- いのちをささげることと、早められた死との間に関連がある
- いのちをささげる前から死に至るまで、少なくともふつう程度のキリスト教的徳を実践していた
- 聖性の評判としるしが、少なくとも死後に存在する
- 列福のためには、神のしもべの死後、その取り次ぎによる奇跡が必要
を挙げています。