教皇庁教理省『死者の埋葬および火葬の場合の遺灰の保管に関する指針 (Ad resurgendum cum Christo)』の日本の教会での適応について

教皇庁教理省『死者の埋葬および火葬の場合の遺灰の保管に関する指針 (Ad resurgendum cum Christo)』の日本の教会での適応について すべての信者の皆さんへ I. 教皇庁教理省の新しい指針  教皇庁教 […]

教皇庁教理省『死者の埋葬および火葬の場合の遺灰の保管に関する指針
(Ad resurgendum cum Christo)』の日本の教会での適応について

すべての信者の皆さんへ

I. 教皇庁教理省の新しい指針

 教皇庁教理省は、2016年10月25日付けで『死者の埋葬および火葬の場合の遺灰の保管に関する指針』を公布しました。
 同教理省は、すでに1963年7月5日付けの指針をもって、「信者の遺体を埋葬(土葬)する慣習を忠実に守るように」と規定しました。ただし火葬は、「キリスト教教義を否定するものとして、あるいは党派心をもって、あるいはカトリックの信仰と教会に対する憎しみをもって」意図されていない限り、「それ自体キリスト教に反する」のではないと明言しました。このことは、『新カトリック教会法典』(1983年)に組み込まれています(第1176条第3項;第1184条第1項2参照)。
 ところで、近年火葬は多くの国で広範に行われるようになりましたが、それと同時に、「教会の信仰に反する新しい考え方も普及してきました」。そのため教理省は、「遺体の埋葬を優先する教義的および司牧的理由を繰り返し主張し、火葬の場合の遺灰の保管に関する規定を公布する」こととなりました。

II. 埋葬における死者の尊厳と復活への信仰

 キリスト信者は、死者を埋葬する際、死者の尊厳に対する尊敬と死者の復活に対する信仰を表します。「亡くなった信者の遺体を埋葬することによって、教会はからだの復活に対する信仰を確認し(聖アウグスチヌス)、人間の不可欠な部分としてのからだの高貴な尊厳(『現代世界憲章』14)を際立たせたいのです」(本指針3項)。
 わたしたちは、「使徒信条」の中で「からだの復活、永遠のいのちを信じます」、「ニケア・コンスタンチノープル信条」の中で「死者の復活と来世のいのちを待ち望みます」と宣言して、復活への信仰を表明しています。「からだの復活」は、単に肉体のよみがえりではなく、死者からの復活です。すなわち、「死によって魂はからだから離れますが、復活をとおして神はわたしたちのからだを魂と再び結合させて変容させ、そのからだに新たに永遠のいのちを与えてくださいます」(本指針2項)。神だけがいのちを与えることができるからです。

Ⅲ. 本指針の日本の教会への適応

 この指針の中の6項(遺骨の保管と分骨)を日本の教会に適応するに当たって、日本カトリック司教協議会は、以下のように定めます。

1. 遺骨【1】(あるいは遺灰)を自宅に保管することについて:
 (1) ほとんどの人が、ご遺骨を墓に「埋蔵」、ないしは納骨堂に「収蔵」するまで、一時的に自宅に保管していますが、これにはまったく問題がありません。
 (2) ご遺骨を自宅に半永久的に保管することに関して言えば、日本独自の文化と結びついた重大かつ例外的な状況を考慮して、司教協議会として、それを許可します。

2. 分骨(ないし遺灰を分けること)について:
 (1) ご遺骨を「家族成員の異なる世帯の間で分け合うこと」も日本においては普通に行われています。そして、ほとんどの人が遅かれ早かれ墓に「埋蔵」ないし納骨堂に「収蔵」しています。
 (2) 一部の人々は分けられた骨をさまざまな理由で自宅に半永久的に保管しています。
 日本の司教協議会としては、上記(1)と(2) のいずれの場合にも許可を与えることにします。

 なお、「散骨」と「ご遺骨の保管方法」に関しては、同指針7項に述べられている通りです。
 (1) 「汎神論者、自然主義者、虚無主義者の類のあらゆる誤解を避けるために、遺灰を空中、地上、水中、もしくはその他の方法で撒(ま)くことは許されません。」
 (2) 「同じように、思い出の遺品、装身具、その他の物の中に保管することは許されません。」

CBCJL17-26
2017年7月20日
日本カトリック司教協議会
会 長 髙見三明

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