髙見大司教、国交樹立75周年記念ミサでのあいさつ

日本・バチカン国交樹立75周年記念ミサ後のあいさつ 枢機卿様、司教様、司祭、男女修道者、信徒の皆様、日本とバチカン市国国交樹立75周年記念ミサを終えるにあたり、日本カトリック司教協議会を代表して、一言ご挨拶を申し上げます […]

日本・バチカン国交樹立75周年記念ミサ後のあいさつ

枢機卿様、司教様、司祭、男女修道者、信徒の皆様、日本とバチカン市国国交樹立75周年記念ミサを終えるにあたり、日本カトリック司教協議会を代表して、一言ご挨拶を申し上げます。

今年日本とバチカン市国国交樹立75周年を迎えるに際し、本日教皇庁国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿様をはじめ各国大使、日本の司教たち、駐バチカン日本全権大使中村芳夫様、100名ちかい日本からの巡礼団、ほか多くの方々の参加を得まして、ここゼス教会で記念のミサを行うことができましたことは、大変喜ばしくまた意義深いことと思います。

まず主司式をしてくださいました、パロリン枢機卿様に日本の教会の名においてこころから深く感謝を申し上げます。まことにありがとうございました。

そもそも日本とバチカンの関係は、1549年にフランシスコ・ザビエルが日本にキリスト教をもたらした時に始まったと言えます。その後キリスト教は発展しましたが、1614年に徳川幕府によって禁教令が布かれて以後260年もの間自由を奪われました。その間自分のいのちにかえて信仰を守った殉教者は5千人をくだりません。去る2月に列福されたユスト高山右近はその代表者の一人です。わたしたちは、その列福式の感謝を教皇様に申し上げるためにローマに来ております。

ところで、明治時代に入って禁教令は解かれ、昭和になると日本とバチカンとの関係も徐々に築かれていきました。バチカンは、国として成立する10年前の1919年に東京に教皇使節館を設置しましたが、駐バチカン日本公使館が1942年に開設されたため、日本とバチカン双方間の国交が成立し、今年で75周年を迎えることになりました。

今後ますます、日本国民がバチカンを通してキリスト教をより正確に知り、またバチカンに代表されるカトリック教会も日本の歴史・文化・宗教・思想などをより深く知り、両者の関係が今後ますます深く豊かになるようお祈りいたします。皆さま、大変ありがとうございました。

2017年10月11日
日本カトリック司教協議会 会長
カトリック長崎大司教  ヨセフ髙見三明

PAGE TOP