パリのノートルダム大聖堂の火災に際しての声明文 聖週間の初め、4月16日早朝、カトリック・パリ大司教区の司教座聖堂である、ノートルダム大聖堂の火災のニュースに大きな衝撃を受けました。 日本のカトリック教会を代表し、す […]
聖週間の初め、4月16日早朝、カトリック・パリ大司教区の司教座聖堂である、ノートルダム大聖堂の火災のニュースに大きな衝撃を受けました。
日本のカトリック教会を代表し、すべての人々と連帯して、パリ大司教区とフランスのカトリック教会、ならびにフランス国民の皆様にこころからお見舞いを申し上げます。
この大聖堂は、2013年に着工850周年を迎えた長い歴史とその芸術的価値(ステンドグラスやオルガンなど)ゆえに世界文化遺産となっている(1991年)だけでなく、何よりもフランスのカトリック教会を代表する重要な教会堂です。
パリでは2015年11月13日テロにより多数の死傷者が出たり、最近ではノートルダム大聖堂がテロの標的になっているとの情報が流されたり、大統領に対する抗議デモが激化したりしました。このような事態に鑑みてあらためて世界情勢の問題の大きさと複雑さと深刻さを考えざるを得ません。
この大聖堂と日本との関係を物語るさまざまな歴史があると思いますが、駐日フランス大使も務めた(1921~27)ポール・クローデル(1868~1955)が突如カトリック信仰への回心の恵みを受けた(1886年)のが、この大聖堂内の聖母マリア像の近くだったと言われます。その真上あたりが激しく燃えている映像に深い悲しみを覚えました。
日本の教会としても、今後徹底した原因究明と修復が一刻も早く実現することを願い、またそのために聖母マリアの取り次ぎによって神に祈りつつ、可能な限り支援をして参りたいと思います。