聖職者による性虐待に関する調査の状況について

日本カトリック司教協議会は、聖職者による性虐待に対応するために、2003年に「子どもと女性の権利擁護のためのデスク」(以降、デスク)を設置し、現在に至るまで、日本のカトリック教会全教区(各法人)にて、被害者の立場に立った […]

日本カトリック司教協議会は、聖職者による性虐待に対応するために、2003年に「子どもと女性の権利擁護のためのデスク」(以降、デスク)を設置し、現在に至るまで、日本のカトリック教会全教区(各法人)にて、被害者の立場に立った対応を行える体制づくり等を推し進めております。

昨今、日本のカトリック教会における聖職者による性虐待の事例について、調査の状況に関するお問合せがカトリック中央協議会に寄せられていますので、以下の通り現状についてご説明いたします。


■国内の調査状況について
2002年に日本カトリック司教団として、2012年にデスクとして調査を行っております。しかし、それぞれの調査の目的が異なっていたことから、より正確な調査(現状把握)が必要であるとして、2019年6月から10月にかけて、日本カトリック司教団として、全教区ならびに全修道会、宣教会に対して再調査を実施し、現在、追加調査を行っているところです。

■調査結果の公表時期について
教皇訪日に際して、公表の予定はあるかというお問合せが寄せられています。上記のとおり、現在調査を継続しているところですので、教皇訪日に際しての発表は予定しておりません。報告できる段階になり次第、カトリック中央協議会のウェブサイトで公表する予定です。

■司教協議会、各教区での本件への対応について
冒頭で述べましたように、2003年に日本カトリック司教団は、この問題に対応するためにデスクを設置しました。原則的に、個々の案件は各教区、また修道会、宣教会の場合は各会が対応しています。デスクは、全教区に向けて、被害者の立場に立った対応ならびに被害の訴えがきちんと受け止められる体制づくり、二次被害の防止、教皇フランシスコが世界によびかけた「性虐待被害者のための祈りと償いの日」に行われる祈りのつどいと啓発活動、また加害司祭への対応等を司教団のもとで進めています。現在では、全ての教区に対応委員会が設置され、複数の教区にて、相談窓口などのホットラインが設置されています。日本カトリック司教協議会は、今後も様々な課題に対して、一つずつ丁寧に審議を重ね、対応を推進していく所存です。

2019年11月15日
カトリック中央協議会

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