2019年11月24日、長崎 教皇ミサ 長崎県営野球場 感謝のことば 髙見三明長崎大司教・日本カトリック司教協議会会長

2019年11月24日、長崎 教皇ミサ 長崎県営野球場 感謝のことば 髙見三明長崎大司教・日本カトリック司教協議会会長  敬愛申し上げる教皇様  本日は早朝から遠路、西の果ての長崎までおいでくださいまして、まことにありが […]

2019年11月24日、長崎
教皇ミサ
長崎県営野球場

感謝のことば
髙見三明長崎大司教・日本カトリック司教協議会会長

 敬愛申し上げる教皇様
 本日は早朝から遠路、西の果ての長崎までおいでくださいまして、まことにありがとうございました。
 真っ先に爆心地公園へ向かわれ、そこから全世界に向けて核廃絶と平和の強いメッセージを発信してくださったことを、多くの長崎市民および日本国民とともに心から感謝を申し上げます。長崎を最後の被爆地にするというのが、日本国民、とくに被爆 者の切なる願いです。この願いが実現するために大きな力添えをくださいました。まことにありがとうございました。
 殉教地の西坂巡礼所では、わたしたちキリスト信者の信仰を鼓舞し、宣教へと駆り立ててくださったことを感謝申し上げます。とくにキリシタン禁制時代(1614~1873)に、宣教師、修道者、信徒を合わせると数万といわれる方々が殉教しました。彼らは信仰を 証しするためにいのちをささげました。今を生きるわたしたちキリスト信者は、ことばと行いを通して信仰を立派に証ししていかなければなりません。そのための指針と大きな励ましと希望を与えてくださいました。大変ありがとうございました。
 ただ今行われた王であるキリストの祭日のミサにおいて、わたしたちが、この世においてキリストの愛をひたすら具体的に示すよう招かれていることをあらためて教えられました。現代世界には、科学技術と情報手段の飛躍的な発展とともに、自己中心主義が力を増し、個人的にも社会的にも人間の尊厳を損ない、人間にふさわしくない状況を作りつつあると思われます。人間がすべてのいのちと互いの尊厳を深く尊重し、真の幸福を見いだすのを助けることができるよう、これからもわたしたちを導いてくださいますように。
 教皇様のこれからの広島への旅を主が見守り、明日からの東京訪問を安全で有意義で実り多いものとしてくださいますよう、心からお祈りいたします。

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