教皇フランシスコ訪日 アンケート集計報告

 

はじめに (本文より)

 2019年11月、「すべてのいのちを守るため」をテーマに来日された教皇フランシスコは、「すべてのいのちを、よりいっそう守り世話する、社会の預言的パン種」となるためには、善意あるすべての人、異なる宗教を信じる人々と対話し、協力することが必要だと語られました。
 日本司教団はこの招きに応え、教皇のメッセージを具体化していくために、2020年2月から4月末まで、カトリック中央協議会の特設サイトにおいてアンケートを実施いたしました。

 このアンケートを通じ、年齢や性別、居住地を問わず多くの方々より、「すべてのいのちを守るため」の取り組みに関するさまざまなご意見をいただきました。
アンケートの性質上、カトリック信者、あるいは教皇訪日の関連イベント参加者からの回答が多くを占めておりますが、カトリック信者以外の方、また、イベント不参加の方からもご意見を頂戴しております。
本「教皇フランシスコ訪日アンケート報告書」にて、アンケート回答者の属性および「すべてのいのちをまもるため」に関するご意見をご報告いたします。

 具体的な回答内容については後述いたしますが(※ダウンロードしてご確認ください)、「すべてのいのちを守るため」には、周囲への思いやりや他者への関心が必要であるというご意見、あるいは、奉仕活動やボランティア等、社会貢献が必要であるというご意見が多く、アンケートにご回答くださったカトリック信者の大部分が、社会への働きかけの在り方および行動が肝要であると考えている傾向が見受けられました。
 また一人ひとりが、信仰、信条、立場などを超え、協力しながら社会の中で活動するためには、まず教会が外に出向く意識をもって行動すること──宗教による壁を作ることなく、すべての人にメッセージを発信し、信仰を問わず人々の交流や祈りの場を設けることなど──が求められ、期待されていることが分かりました。
 あわせて、個人および教会として、前述のような活動に取り組むにあたり、教会の閉鎖性、教区・教会ごとの意識や活動の差異に苦言を呈すご意見もありました。

 司教団としては、これらの意見を受けて、教皇フランシスコ訪日に応える活動を検討してまいります。ネットでのアンケートにご協力くださった皆さまに、この場を借りて御礼申し上げます。

2020年6月18日
日本カトリック司教協議会常任司教委員会


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