教皇庁典礼秘跡省、教令「一般ローマ暦に記載される 聖ファウスティナ・コヴァルスカおとめの祭儀について」

典礼秘跡省 教令 一般ローマ暦に記載される 聖ファウスティナ・コヴァルスカおとめの祭儀について  「そのあわれみは世々限りなく、主を畏れる者に及びます」(ルカ 1・50)。おとめマリアがすべての人類のために神の救いのわざ […]

典礼秘跡省

教令

一般ローマ暦に記載される
聖ファウスティナ・コヴァルスカおとめの祭儀について

 「そのあわれみは世々限りなく、主を畏れる者に及びます」(ルカ 1・50)。おとめマリアがすべての人類のために神の救いのわざを観想しながら「マニフィカト」の中でうたった歌は、天からの恵みを受けて、主イエス・キリストのうちに御父のあわれみ深いみ顔を認め、その告知者となった聖ファウスティナ・コヴァルスカの霊的な出会いの中にも響き渡っている。

 聖ファウスティナは、1905年にポーランドのウッチ近郊のグウォゴビエツ村で生まれ、1938年にクラクフで亡くなった。その短い生涯をあわれみの聖母修道女会で過ごし、神から受けた召命に自らをすすんでささげ、神秘的なたまものとそれに対する誠実な一致に満ちた非常に熱心な霊的生活を送った。ファウスティナは、主イエスとの出会いの聖域である彼女の魂の日記に、主がすべての人のために彼女の中でなし遂げてくださったことを書き記した。愛とあわれみである主により頼むことにより、人間のどのような不幸も、キリストの心から注がれる尽きることのないあわれみと比べることなどできないことを彼女は理解した。そのため、彼女は全世界に神のあわれみをのべ伝え、嘆願するための運動を促す者となった。2000年に聖ヨハネ・パウロ2世によって列聖されたファウスティナの名は、瞬く間に世界中に知られるようになり、それによって神の民に属するすべての人、すなわち司牧者と信徒の間で、神のあわれみへの嘆願と、信者の生活におけるその確かなあかしが促進された。

 したがって、教皇フランシスコは、司牧者、男女の修道者、および信者の諸団体の嘆願と要望を受け入れ、世界のさまざまな地域で聖ファウスティナの霊性によって及ぼされた影響を考慮して、聖マリア・ファウスティナ(・ヘレナ)・コヴァルスカおとめの名を一般ローマ暦に記載し、その任意の記念日が毎年10月5日にすべての人によって祝われるよう命じた。

 それゆえ、この新しい記念日は、ミサと時課の典礼を祝うためのすべての暦と典礼書に記載されなければならない。使用する典礼式文は本教令に添付されており、司教協議会によって翻訳され、認可され、本省の認証を得た後に出版される。

 以上に反することはすべて退けられる。

Prot. N. 229/20
典礼秘跡省にて
2020年5月18日
長官 ロベール・サラ枢機卿
次官 アーサー・ローチ大司教

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