アジア、アフリカ、ラテンアメリカの司教協議会連盟によるシノドス関連会合

アジア、アフリカ、ラテンアメリカの司教協議会連盟によるシノドス関連会合  いわゆる大陸別などと言われる世界各地域には、その地域にある司教協議会の連盟組織が設けられています。アジアの場合は、日本の司教協議会もメンバーである […]

アジア、アフリカ、ラテンアメリカの司教協議会連盟によるシノドス関連会合

 いわゆる大陸別などと言われる世界各地域には、その地域にある司教協議会の連盟組織が設けられています。アジアの場合は、日本の司教協議会もメンバーであるアジア司教協議会連盟(FABC)があります。
 このたび、8月28日と29日、いわゆるグローバルサウスを構成する三つの大陸別司教協議会連盟の代表がルクセンブルグに集まり、シノドスに関しての情報交換を行いました。参加したのはアジア司教協議会連盟をはじめ、アフリカとマダガスカルの司教協議会連盟(SECAM)、そしてラテンアメリカの司教協議会連盟(CELAM)、会長、副会長、事務局長など20数名でした。これは昨年10月、ローマでのシノドス第一会期の最中に、この三者の代表が非公式に出会い、三連盟の間における情報交換の必要性を認識して企画されました。、
 アジアからの参加者は、現在のFABC会長であるミャンマーのチャールズ・ボ枢機卿、年明けから任期が始まる次期会長のインドのフィリッポ・ネリ・フェラオ枢機卿、次期副会長でフィリピンのパブロ・ダビド司教、事務局次長のウィリアム神父、そして事務局長のわたしです。
 会合には、シノドス事務局長のグレッグ枢機卿、今回のホストでありシノドス総書記(総報告者)のオロリッシュ枢機卿も参加し、さらに講師としてインドのグラシアス枢機卿、ホンジュラスのマラディアガ枢機卿なども参加し、コンゴ民主共和国のアンボンゴ枢機卿もアフリカの連盟会長としておられたので、教皇様の枢機卿顧問団からも代表が出席した形になります。
 会合は二部に分かれ、一日目はそれぞれの大陸別のシノドスへの取り組みの分かち合いや、それぞれの大陸の教会の状況の分かち合いに費やされました。またグレッグ枢機卿から、シノドス第二会期の進め方などについての情報共有がありました。二日目はラーダート・シに関する具体的な取り組みについて、三つの大陸別司教協議会連盟の今後の協力関係が模索されました。総合的エコロジーの課題は、三つの大陸別司教協議会連盟にとって、まさしく最優先事項であることを確認しました。
 いわゆるグローバルサウスの司教協議会連盟の代表がこのように出会ったのは初めてですが、それには理由があります。三つの大陸別連盟は、それぞれが個別にヨーロッパや北米の教会と資金援助などで直接かつ密接な関係があるものの、それ以外の大陸別連盟とはあまり横のつながりも情報共有もなされてきませんでした。欧米の教会のことはよく知っているのに、いわゆるグローバルサウスの教会の現状を全く知らないのです。昨年10月の第一会期中に一ヶ月という時間を一緒に過ごす中で非公式な会合を重ね、互いの教会の共通点と相違点を共有することで、普遍教会としての交わりの幅を広げることができるのではないかと提案があり、今回の会合になりました。
 シノドスのためだけではなく、それ以降を見据えて、今後もこの三つの司教協議会連盟で、年に数回はオンラインで会合を開き、情報交換を続けることで合意しました。
 いずれの大陸別司教協議会連盟でも、第二会期を終えた後、教会がどのような変革の道を進むことができるのか、それぞれ不安要素を抱えており、今後とも互いに支え合ってともに歩むことを確認しました。

2024年9月4日

日本カトリック司教協議会会長
菊地 功

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