日本のカトリック教会としてのコメント

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以下は、マザー・テレサの帰天に際し、日本のカトリック教会として発表したコメントです。
1997年9月6日発表。

マザーテレサの帰天

カトリック中央協議会
事務局長 森 一弘 司教

彼女は、現代世界を照らす偉大な光でした。

社会から見捨てられ、片隅に追いやられる貧しい人々の人生を大切に扱いまし た。貧富の差、民族、宗派、階級、身分の違いを越えて、一人ひとりの人間の尊 厳を見つめ、実践的に訴え続けました。

彼女を活かしてきた理念は、カトリック教会からくるものですが、インドでの 彼女の働き、植民地時代からのカトリック教会の宣教のあり方も変えてしまいま した。

富にも権力にも無縁な彼女の生涯が、多くの人々を引き寄せたのは、偽りのな い真実な愛の力だったと思います。彼女の生涯は、現実の世界の中で、人々が心 底、警戒を解いて信じられるものは、偽りのない愛であること、それしかないこ とを、明らかにしてくれたと思います。

彼女が示した光が、二十一世紀に向かう私たちの歩みを照らしてくれることと 信じております。

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