教皇フランシスコは、通常聖年(2025年)を迎える準備のために、今年(2024年)を「祈りの年」と宣言されました。これを契機に、日本カトリック典礼委員会は、これまで準備してきたオンライン版『教会の祈り』を、新しい典礼暦 […]
教皇フランシスコは、通常聖年(2025年)を迎える準備のために、今年(2024年)を「祈りの年」と宣言されました。これを契機に、日本カトリック典礼委員会は、これまで準備してきたオンライン版『教会の祈り』を、新しい典礼暦年のスタート(12月1日)に合わせて、ご利用いただけるよう、本日より公開します。
以下のURLから、無料でアクセスできます。
従来「教会の祈り」は「聖務日課」とも呼ばれて、聖職者や修道者固有の祈りのように思われてきました。しかし、第二バチカン公会議の典礼刷新によって、キリストを頭とする教会共同体が、祈りを伴って時間(生活)をささげる奉仕であることが強調され、「時課の典礼」(Liturgia Horarum)と改称されました。そのために日本の教会においては、「時課の典礼」を「教会の祈り」と呼ぶことにして、信徒の皆様にも唱えていただくように勧めてきました。このオンライン版『教会の祈り』は、日々の生活の中で、キリストとともにささげる奉仕の祈りに、よりいっそう可能な範囲で、親しんでいただくための補助的な手段です。
ラテン語規範版「時課の典礼」は4巻本として編集されていますが、日本の教会では、この規範版に従う『教会の祈り』4巻本の出版を目指していく過渡的な段階にあります。このたびのオンライン版の公開は、そのための出版準備となるものです。また、オンライン版『教会の祈り』は、新しい「ミサの式次第」に準拠した式文や聖人名の新しい表記、随時追加されていく新しい聖人等の結びの祈願などを、(書籍版)『教会の祈り』に補足する役割を担うものでもあります。
「教会の祈り」を一緒に唱える際、司牧的配慮やさまざまな理由から、書籍版とオンライン版の併用は避けられないかもしれませんが、教会共同体でこの伝統的な祈りを唱える典礼祭儀においては、書籍版の使用が望ましいことを、共通理解として大切にしていきたいと思います。
オンラインで公開されるデータは、おもにスマートフォンでの利用を配慮して編集されています。そのため、その他の端末を利用する場合、表示画面がディスプレイにうまく収まらないことがあるかもしれませんが、ご理解をいただきたいと思います。なお、簡単なオンライン版『教会の祈り』利用ガイドを準備いたしますので、参照していただければ幸いです。
このオンライン版『教会の祈り』が、利用者の皆様の「祈りの友」となることを願いつつ。
2024年11月25日
日本カトリック典礼委員会
- 書籍版では「イエズス」を使用していますが、オンライン版では「イエス」に修正しています。
- 聖人の固有名詞表記は、2024年12月1日(待降節第1主日)から採用される新しい固有名詞表記に修正しています。