いのちへのまなざし 二十一世紀への司教団メッセージ

21世紀のはじめにあたり、「いのち」が大切にされる社会を建設していくための「出発点」としての利用を願って発表された司教団メッセージ。

原タイトル
著者 日本カトリック司教団
発行日 2001/2/27
判型 B6
ページ数 132 P
価格 本体価格 300円(税込324円)
ISBN 978-4-87750-094-8
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目次

あいさつ
はじめに
第一章 聖書からのメッセージ
第二章 揺らぐ家族
  一 夫婦について
  二 性と生殖、そして家庭
  三 親子について
  四 高齢化社会を迎えて 
第三章 生と死をめぐる諸問題
  一 出生前診断と障害者
  二 自殺について
  三 安楽死について
  四 死刑について
  五 生命科学の進歩と限界
  六 脳死と臓器移植
  七 ヒト胚の研究利用・人間のクローン・遺伝子治療
  八 環境問題 
おわりに

「いのちへのまなざし」に関する一般紙の記事より

朝日新聞2001年3月5日付(夕刊)
 死刑制度廃止の問題は、日本カトリック司教協議会(会長・島本要大司教)が二月二十三日に発表した司教団メッセージ『いのちへのまなざし』(カトリック中央協議会刊)で取り上げられた。これまでローマ法王ヨハネ・パウロ二世がたびたび廃止を求めてきたが、存置国の司教団としてあらためてこう見解を表明した。
 《死刑は、犯罪被害者の遺族にとって本当のいやしにはならず、犯罪抑止力にもなっていない。存在理由を失いつつある》
(以下略)
毎日新聞2001年3月11日付
 浄土宗(水谷幸正宗務総長)と、日本にいるカトリックの司教17人で構成する日本カトリック司教団(会長・島本要大司教)が、相次いで一般に向けて21世紀へのメッセージを出した。両者ともこうした試みは初めてのことだ。
(中略)
 カトリック司教団のメッセージは『いのちへのまなざし』と題し、カトリック中央協議会から冊子として刊行した。「高齢化社会」「安楽死」「脳死と臓器移植」など現代的なテーマが取り上げられている。バチカンの指針に基づき、日本人の心情や固有の問題を考慮したのが特徴。例えばバチカンが公認している臓器移植について、遺体には敬意を払うことを加えているのが日本的配慮。「日本社会との対話」を重視したという。
(中略)
 司教団のメッセージは、実は原子力問題、同性愛など共通理解を得るのが難しい問題は省かれた。「踏み込んだものは出しにくかったのは問題」と森一弘司教は率直に認めるが、真摯な議論の結果だ。
(以下略)

読売新聞2001年5月2日付(夕刊)
 日本カトリック司教団は、キリスト生誕二千年を記念して小冊子「いのちへのまなざし-二十一世紀への司教団メッセージ」(カトリック中央協議会、三百円)を出した。日本の司教団が信者だけでなく、一般社会に向けて、こうしたメッセージを発したのは初めてのことで、徐々に関心が広がっている。
 経済や科学技術の急速な発展の陰で、様々なひずみを抱える現代社会。メッセージは、そこに生きる人々が、いのちと人生について考える指針になれば、と企画された。約百三十ページで、三月初め二万部を刊行、すでに二回増刷(計一万二千部)を重ねた。「聖書からのメッセージ」「揺らぐ家族」「生と死をめぐる諸問題」の三章構成で、性と生殖、安楽死、脳死・臓器移植、生命科学、環境など幅広く問題を取り上げている。
 科学や医療技術の進展については<人間の知性は神に与えられたもの>との立場から肯定するが、生命の誕生や死は<神の分野>であり、科学技術によって無原則に操ることは許されない、と強調。生殖を目的とした胚細胞クローンや、薬物などによる安楽死には反対を表明し、出生前診断や遺伝子治療にも慎重な態度をとっている。
 メッセージ全体を通して目に付くのは、自省の言葉だ。例えば、<神のみ心に背く>との理由から、教会は自殺者に冷たい<裁き手>の姿勢をとってきたと反省し、これからは故人や遺族のため、ミサや祈りを行うようにしていきたいという。さらに、高齢化・核家族化が進む中、開かれた教会として地域社会を育て支える役割を、積極的に打ち出した点も注目される。
 ただ、同性愛など議論はしたものの、意見がまとまらなかった問題もあった。司教団は「不十分な点があることは承知している。このメッセージは個々人が自ら考え、議論する出発点にして欲しい。教会としても社会との対話を進めていきたい」と話す。
 確かに、もの足りない部分もある。が、真摯に議論を重ね、現代社会において、教会がしかるべき役割を果たそうとする誠意と熱意は伝わってくる。今後、問われるのは、メッセージをいかに実践へつなげていくかということだ。
(以下略)

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