
2月22日(水)午前10時30分からパウロ六世ホールで行われた40回目の一般謁見において、教皇ベネディクト十六世は、来る3月24日に15名の新枢機卿の親任を行うことを発表しました。また、教皇は、3月23日に全枢機卿を枢機 […]
2月22日(水)午前10時30分からパウロ六世ホールで行われた40回目の一般謁見において、教皇ベネディクト十六世は、来る3月24日に15名の新枢機卿の親任を行うことを発表しました。また、教皇は、3月23日に全枢機卿を枢機卿会議に招集し、25日に新枢機卿とともにミサを行うことも合わせて発表しました。以下は教皇の新枢機卿任命発表のことばの全文です(原文はイタリア語)。
2月22日現在、枢機卿の総数は178名、うち教皇選挙における投票権を有する80歳未満の枢機卿は110名です。3月24日の新枢機卿の親任により、枢機卿総数は193名、投票権を有する枢機卿は120名となる予定です。
新しく枢機卿に親任される15名のうち、韓国ソウル教区のチョン・ジンスク大司教は、キム・スーハン(金壽煥)枢機卿に次いで、韓国教会で2人目の枢機卿となります。
聖ペトロの使徒座の祝日は、来る3月24日に枢機卿会議を開催し、その中で枢機卿団の新しい構成員を任命することを発表するのに特にふさわしい日です。
この発表を使徒座の祝日に行うのはふさわしいことです。なぜなら、枢機卿は、ペトロの後継者が教会に奉仕するために委ねられた使徒的務めを果たすのを助け、支えるという任務を帯びているからです。
古代の教会文書の中で、諸教皇が枢機卿団を「わたしたちのからだの部分(pars corporis nostri)」(F.
X. Wernz, Ius Decretalium, II, n. 459参照)と述べているのは偶然ではありません。枢機卿は、教皇を囲んで、いわば評議会を構成します。教皇は、この評議会を頼りにしながら、「信仰と交わりの一致の永久にして目に見える源泉および基礎」(『教会憲章』18参照)である自分の奉仕職と関連する務めを果たします。
それゆえわたしが新しい枢機卿を親任するのは、枢機卿団の120名の投票権を有する構成員の数を満たすためです。この数は、敬愛すべき故教皇パウロ六世によって定められました(AAS
65, 1973, p. 163参照)。新枢機卿の名前は次の通りです。
- ウィリアム・ジョゼフ・レヴェイダ(William Joseph Levada)大司教、教皇庁教理省長官。
- フランク・ロデ(Franc Rodé)大司教、教皇庁奉献使徒的生活会省長官、ラザリスト会。
- アゴスティーノ・ヴァッリーニ(Agostino Vallini)大司教、使徒座署名院最高裁判所長官。
- ホルヘ・リベラート・ウロサ・サヴィーノ(Jorge Liberato Urosa Savino)、カラカス大司教。
- ガウデンシオ・B・ロサレス(Gaudencio B. Rosales)、マニラ大司教。
- ジャン・ピエール・リカール(Jean-Pierre Ricard)、ボルドー大司教。
- アントニオ・カニサレス・ジョヴェラ(Antonio Cañizares Llovera)、トレド大司教。
- ニコラス・チョン・ジンスク(漢字表記はこちら/Nicholas Cheong Jin-suk)、ソウル大司教。
- ショーン・パトリック・オマリー(Sean Patrick O’Malley)、ボストン大司教、カプチン・フランシスコ修道会。
- スタニスワフ・ジーヴィッシュ(Stanislaw Dziwisz)、クラクフ大司教。
- カルロ・カッファッラ(Carlo Caffarra)、ボローニャ大司教。
- ジョセフ・ゼン・ゼキウン(陳日君/Joseph Zen Ze-kiun)、香港司教。
さらにわたしは、3名の80歳以上の聖職者を枢機卿位にあげることを決めました。それは、彼らが模範的な忠実さと驚くべき献身をもって教会に奉仕をささげてきたことを考慮したためです。それは次のかたがたです。
- アンドレア・コルデロ・ランツァ・ディ・モンテゼモロ(Andrea Cordero Lanza
di Montezemolo)大司教、サン・パオロ・フオリ・レ・ムーラ大聖堂主席司祭。 - ピーター・ポレク・デリー(Peter Poreku
Dery)大司教、ガーナ、タマーレ名誉大司教。 - アルベール・ヴァンホイエ(Albert Vanhoye)神父、教皇庁立聖書学院名誉学院長、教皇庁聖書委員会事務局長、イエズス会。
新枢機卿は、教会の普遍性を十分に反映しています。実際、このかたがたは世界のさまざまな地域の出身であり、神の民に奉仕するためのさまざまな職務に就いておられます。
わたしは、皆様がこの人びとのため主に特別な祈りをささげてくださるようお願いいたします。どうか、この人びとが寛大な心をもってその使命を果たすのに必要な恵みを、主がこの人びとに与えてくださいますように。
初めに申し上げた通り、来る3月24日にわたしは親任を行います。翌3月25日の神のお告げの祭日に、新枢機卿とともに荘厳にミサを司式できることをうれしく思います。
この機会に、わたしは枢機卿団の全員の参加をお願いします。わたしは、枢機卿団の全員と前日の3月23日に考察と祈りの集いを開催することを望むためです。
終わりに主の祈りを歌いながら唱えたいと思います。