シノドス第16回通常総会 第一会期の始まりにあたって

シノドス第16回通常総会 第一会期の始まりにあたって  「ともに歩む教会のため―交わり、参加、そして宣教」をテーマとして2021年から2024年までの予定で開催されているシノドスの第三ステージ、ローマでの総会がまもなく始 […]

シノドス第16回通常総会
第一会期の始まりにあたって

 「ともに歩む教会のため―交わり、参加、そして宣教」をテーマとして2021年から2024年までの予定で開催されているシノドスの第三ステージ、ローマでの総会がまもなく始まります。

 これまでのシノドスとは全く異なり、個別の分野や課題を掲げて議題を定め、議論を通じて結論に到達しようとする会議ではありません。「交わり」、「宣教」そして「参加」という分野それぞれについて、参加者が小グループに分かれ、祈りのうちに分かち合いを通じて、いま教会に働いている聖霊の声に耳を傾け、聖霊の導きを識別しようとする試みです。

 このシノドスは、常に聖霊に導かれている教会が、現代社会の諸現実の中で、忠実にその導きに応える姿はどういうものであるのかを探る、いわば教会のあるべきふさわしい姿を見いだすために開催されているとわたしは考えています。第二バチカン公会議が目指した、現代社会における教会の姿を、より明確にする道を歩んでいるのだと思います。

 同時に、祈りのうちに分かち合いを行い、聖霊の導きを識別するという方法を、教会における当たり前の道とすることも目指しているように思います。

 このシノドスには、みなさんにも参加していただきたいと思います。もちろん教会のすべての声を会議の場に届けることは物理的に不可能ですが、シノドス事務局長の祈りへの呼びかけにも記されているとおり、シノドスのための祈りを捧げ続けることで、この一ヶ月の間、共にシノドスの道を歩むことができます。どうかお祈りください。

 また邦訳が公開されている、討議要綱を、是非一度お読みください。特に後半部分には、個別に話し合うテーマが記されています。この討議要綱は、ローマでの会議に参加するものだけにあるのではなく、教会全体で、分かち合いを続けていくための手引きでもあります。会議に参加する一部の人の識別だけでなく、教会共同体が全体として識別の道に加わり、霊的に結ばれながら、共にシノドスの道を歩んでいくことができればと思います。

 どうか、シノドスの第一会期の間、皆さまのお祈りをお願いします。そして討議要綱を通じて、シノドスの歩みに加わってくださいますように。

 日本からは、司教協議会を代表してわたしが、アジアの代表のひとりであり、かつ歴史的な教皇様の任命として議長団に加わる西村桃子さん、そして専門家として弘田鎮枝さんが参加しています。日本からの代表のためにもお祈りください。

 それでは、ローマに出かけて参ります。

 

2023年9月28日

日本カトリック司教協議会会長
菊地 功

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