典礼暦年

 愛の母なる教会は、神聖なるその花婿の救いのみわざを、一年を通して、一定の日に、聖なる想起をもって祝うことを自己の務めとしている。毎週、教会は「主日」と名付けた日に、主の復活を記念し、また、年に一度、復活祭の盛儀をもって主の幸いの受難とともにそれを祝い続けるのである。
  また、教会は、一年を周期としてキリストの神秘全体を、受肉と降誕から、昇天へ、ついで聖霊降臨日へ、さらに、幸いなる希望と、主の来臨との待望へと展開しているのである。
  教会は、こうして、あがないの秘義を記念しつつ、おのが主の徳と功徳との富を信者に開放するのであって、それによって、この秘義が、あらゆる時に、現存するものとなり、信者はこれに接して、救いの恵みに満たされるにいたるのである。

(第2バチカン公会議『典礼憲章』102)

待降節(Tempus Adventus)

11月30日もしくはそれに近い主日の「前晩の祈り」から始まり、主の降誕の祭日(12月25日)の「前晩の祈り」の前で終了。キリストの第一の到来を記念する降誕祭の準備期間であり、終末のときのキリストの第二の到来を待望する期間でもある。
待降節の解説

降誕節(Tempus Nativitatis)

主の降誕の祭日(12月25日)の「前晩の祈り」から始まり、主の洗礼の祝日で終了。キリストの誕生とその公現を記念する期間。
降誕節の解説

四旬節(Tempus Quadragesimae)

灰の水曜日から始まり、主の晩さんの夕べのミサの前で終了。キリストの復活の祭儀を準備する期間。洗礼志願者と信者がそれぞれの準備を通して、主の過越の神秘の記念に備える。
四旬節の解説

過越の聖なる3日間(Sacrum Triduum paschale)

主の晩さんの夕べのミサから始まり、復活の主日の「晩の祈り」で終了。キリストがその死をもって人類の死を打ち砕き、復活をもっていのちを与えたことを一年のうちで最も荘厳に記念する期間であり、典礼暦年全体の頂点。
過越の聖なる3日間の解説

復活節(Tempus paschale)

復活の主日(復活徹夜祭)から始まり、聖霊降臨の主日で終了。キリストの復活を歓喜に満ちて祝う50日間。50日全体を一つの祝日、大いなる主日として祝う。
復活節の解説

年間(Tempus ≪per annum≫)

主の洗礼の祝日の翌日(月曜日もしくは火曜日)から始まり、灰の水曜日の前日まで続く。その後、聖霊降臨の主日の翌日(月曜日)から再開し、待降節第1主日の「前晩の祈り」の前で終了。キリストの神秘の特別な側面ではなく、神秘全体を思い起こす期間。
年間(第1週~第9週)の解説
年間(第8週~第34週)の解説

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